Google AI Ultra for Business とは？料金やメリット・導入方法

コラム更新日：2025.11.27

本記事では、 Google が提供する次世代 AI アドオンサービス Google AI Ultra for Business について、どのようなサービスで、従来の AI 機能と何が異なるのか、そして導入することで得られる具体的なメリットや、導入方法を詳しく解説します。

Google AI Ultra for Business の導入を検討中の方や、AI を最大限に活用しビジネスの可能性を広げることを検討している方など、ぜひ本記事を参考にしてください。

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執筆・監修：TSクラウド編集部

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Google AI Ultra for Businessとは？

Google AI Ultra for Business は、Google Workspace の既存の有料プランに追加（アドオン）することで利用可能になる、Google の最先端 AI 技術を結集した最高峰のビジネス向けサービスです。

従来の Gemini for Google Workspace が提供していた基本的な AI アシスタント機能（メールのドラフト作成やドキュメントの要約など）を大きく超え、Google の最も高性能な AI モデルへのアクセス権をはじめ、高度なクリエイティブツールなど、企業の生産性を根幹から変革する要素がパッケージ化されています。

Google AI Ultra for Business は、AI を企業の戦略的な資産としてフル活用するための統合ソリューションです。Google AI Ultra for Business の活用で高度なデータ分析、複雑なコンテンツ制作、業務プロセスの自動化を可能にすることで、従業員一人ひとりのパフォーマンスを劇的に向上させてくれます。

Google AI Ultra for Business の特徴

Google AI Ultra for Business の最大の特徴は、単一の AI モデルではなく、複数の最先端 AI ツールが利用できる点にあります。

特に注目すべきは、マルチモーダルな AI 機能です。映像制作（Flow）、画像生成（Whisk）、ブラウザ操作の自動化（Project Mariner ※現在、米国のみで提供）といった、これまで専門的なスキルや外部ツールが必要だった分野に AI を持ち込み、Google Workspace の使い慣れた環境からシームレスにアクセスできる設計になっています。

特に研究開発、マーケティング、データ分析、高度な文書作成といった、高度な推論能力と創造性が求められる業務領域で AI の力を借り、これまで以上に画期的な成果を生み出すことが期待されます。

Google AI Ultra for Businessで利用できる機能

Google AI Ultra for Business は、ビジネスの最前線で求められる革新的な機能を提供します。ここからは、特に重要な機能について詳しく解説します。

Gemini の最高性能モデル

Google AI Ultra for Business では、現在利用できる中で最も高性能な AI モデル「Gemini 2.5 Deep Think」（Google の最も高度な推論モード）をはじめ、最先端の動画生成モデル「Veo 3」や、複雑なリサーチをこなす「Deep Research」などを活用できます。

Flow（AI 映像制作ツール）

Flow は、テキストプロンプトやアイデアからプロフェッショナルレベルの映像コンテンツを自動で制作する AI 映像制作ツールです。Google AI Ultra for Business では、高性能な Veo 2 モデルと最新の Veo 3 モデルを含む Flow の全機能を利用できるため、映像制作の知識やスキルがなくても、高品質な動画を短時間で作成できます。

【活用例】

マーケティング部門
製品のアピール動画やキャンペーン告知用の短いSNS動画などを、数行の指示文から生成し商品の売上に貢献します。
研修部門
テキストベースの複雑なマニュアルを映像化し、社内研修動画やオンボーディング資料として役立てることで、従業員の理解度向上に役立てられます。
広報部門
企業理念やサステナビリティに関するメッセージを伝えるアニメーション映像を簡単に作成できます。

Whisk（画像生成・視覚化ツール）

Whisk は、アイデアを組み合わせて画像を作成できる Google Labs の生成メディアの試験運用版です。アイデアの探求と視覚化に特化し、シーン、テーマ、スタイルなどプロンプトとして画像を選択するだけで、Whisk がその本質を把握し、画像を生成します。Whisk Animate では、生成された画像を Veo 3 でショート動画に変換することも可能です。

NotebookLM の機能拡張および上限緩和

NotebookLM は、ユーザーがアップロードした独自のドキュメントやデータソースに基づいて学習し、質問への回答、要約などを行う AI ノートツールです。

Google AI Ultra for Business では、NotebookLM の最大の使用量上限と最先端のモデル機能が利用可能です。

【具体的な機能】

大容量ファイルのサポート
従来のバージョンよりも大きなドキュメントやデータセットをアップロードできるようになり、企業の全ナレッジベースや大規模なコードリポジトリ全体を学習ソースとすることが可能になります。
同時処理能力の向上
複数の複雑なプロジェクトや多数のデータソースを同時に処理しても、パフォーマンスが低下しにくくなります。

これにより、組織固有の膨大な資料（例：技術マニュアル、過去の契約書、独自の会計データなど）を AI が深く理解し、より正確な情報検索や分析、意思決定の支援ができるようになります。

Project Mariner（Chrome 操作を自動化するブラウザ用 AI エージェント）

Project Mariner は、Webブラウザ（Chrome）上で行う定型的なタスク操作を AI が自動化し最大10個活用できるリサーチプロトタイプです。

現在（2025年10月）は、米国のみでのサービス提供となっています。

Google AI Ultra for Business の料金体系と導入方法

Google AI Ultra for Business の導入を検討している場合、最も気になるのは導入方法でしょう。以下で詳しく解説します。

利用資格

Google AI Ultra for Business は、Google Workspace の以下のプランに対するアドオン（追加）サービスとして提供されます。

Business Starter
Business Standard
Business Plus
Enterprise Starter
Enterprise Standard
Enterprise Plus
Education Fundamentals
Education Standard
Education Plus

導入のステップ

【導入方法】

Google AI Ultra for Business を導入する際には、Google Workspace の他のアドオンと同様に、Google Workspace の支払い情報を管理している特権管理者が管理コンソールより購入、管理をします。

【利用規約の確認】

Google AI Ultra for Business では、コアサービスである Gemini アプリ、NotebookLM、Gemini for Google Workspace については、Google Workspace 利用規約が適用されます。

Flow、Project Mariner、Whisk など、Google Workspace に含まれない特定のツールは、独自の利用規約が適用されます。

【料金プランの確認・導入】

Google AI Ultra for Business の料金プランは現在公式サイト上に具体的に記載されていません。Google Workspace 管理者ヘルプのページ上では、料金について「お住まいの地域の通貨とサブスクリプションの期間によって異なります。割引が適用される場合があります。」と案内されています。

具体的な料金の確認・申し込みは、管理コンソールまたは販売パートナーを通じて確認しその後管理コンソール上で導入に進みます。

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