コラム更新日:2026.10.28

Gemini Notebook(旧:NotebookLM)は、従来の生成AIとは異なり、指定したノートブックのみを情報源(ソース)とするため、回答の正確性が高いのが特徴です。これまで個別のツールとして利用されていたGemini NotebookとGeminiがシームレスに統合されたことで、「社内資料に基づいた正確なコンテンツ作成」や「過去事例の横断分析」などがワンストップで実行可能になりました。

本記事では、Gemini NotebookとGeminiの連携手順をはじめ、業務効率を大幅に高めるプロンプト例、法人利用でつまずきやすいGoogle 管理コンソールの設定手順など、わかりやすく解説します。

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執筆・監修:TSクラウド編集部

Google Cloud の「プレミア認定」を保有する、Google Workspace 正規販売代理店です。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上の導入支援実績( 2026 年 2 月時点)に基づき、Google Workspace の最新機能から活用術、DX推進に役立つノウハウを専門的な視点で解説しています。

※情報は記事公開(更新)時のものです。Google Workspace の仕様や価格は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式ページでご確認ください。

※名称変更に関するお知らせ: NotebookLMは、2026年7月に「Gemini Notebook」に名称が変わりました。メディア内では旧名称が利用されていることがあります。その場合は、Gemini Notebookに読み替えてご確認ください。

目次

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【2026年最新】Gemini NotebookとGeminiの連携で何ができる?

Gemini NotebookのノートブックをGeminiアプリの情報源(ソース)として直接追加できるようになりました。これにより、Gemini Notebookの「厳密な情報整理機能」と、Geminiの「推論・文章生成機能」をシームレスに組み合わせて活用できます。その結果、ノートブック内の情報源に基づいた、より深く関連性の高い回答をGeminiから引き出すことが可能です。

たとえば、Geminiに対して以下のような操作ができるようになります。

  • ノートブックの内容に基づいたコンテンツの作成
  • ノートブックを「Gem」に追加
  • ノートブックの内容をベースに、Canvas、Veo、Guided Learning、Deep Researchといった他のGeminiツールを使用
  • Geminiチャット内でノートブックの管理や検索

GeminiチャットからGemini Notebookを直接ソースとして参照可能に

これまでAIに社内のマニュアルや長文資料を読み込ませる際、複数のファイルを開いて該当箇所を探し、チャット欄へ何度もコピー&ペーストするといった面倒な作業が発生していました。

しかし、Geminiのチャット画面にある「+」ボタンから、Gemini Notebookで作成したノートブックを直接、情報源(ソース)としてアップロードできるため、蓄積された膨大なナレッジをGeminiにそのまま連携できます。

複数の資料を行き来して情報を抽出・入力する手間がなくなることで、情報収集から回答生成までのプロセスを大幅に短縮でき、業務スピードの向上につながります。

Geminiアプリ側でもノートブックをシームレスに直接管理

Gemini Notebookの正確な情報を土台に、Geminiの高度な推論・文章生成機能を掛け合わせることで、AIの活用幅はさらに大きく広がります。

最大の魅力は、Geminiで抽出した分析結果や要約文を、そのままワンクリックでGmailの下書きやGoogle ドキュメントへ出力できる点です。別アプリを立ち上げて文章をコピー&ペーストする手間は一切かかりません。

さらに、Gemini NotebookとGeminiの連携機能を応用すれば、膨大な社内資料を基にしたプレゼン用スライドの構成作成からGoogle スライドへの落とし込みまでを効率化することも可能です。

カスタムAI「Gem」の知識ベースとして社内ナレッジを同期

今回の連携機能におけるもう一つの大きな魅力が、特定の役割を持たせた独自のAIを作成できる「Gem」機能との掛け合わせです。

Gemを作成する際、知識ベース(参照データ)としてGemini Notebookのノートブックを設定することで、自社の専門的な情報を正確に理解した「社内専用のAIアシスタント」を誰でも簡単に構築できます。

たとえば、社内規定や業務マニュアルを読み込ませて「総務・人事へのよくある質問に答えるAI」を作ったり、過去の提案書や製品仕様書をベースに「営業担当の資料作成をサポートするAI」を作ったりすることが可能です。

自社の確かなデータのみを根拠として回答するため、AI特有の事実誤認(ハルシネーション)を防げるのもメリットです。24時間いつでも正確な情報を提供してくれる優秀なアシスタントとして、業務の属人化解消や教育コストの削減に大きく貢献するでしょう。


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【実証】Gemini Notebook参照の有無で回答精度はどう変わる?

Gemini Notebookとの連携が便利だといわれても、実際にどのくらい回答の質が変わるのか気になる方も多いでしょう。そこで、指定のノートブック(自社資料を想定)を連携したGeminiと、連携していない通常のGeminiに対し、全く同じ質問を投げかけてみました。

Geminiへの質問は「Google Workspaceとはなんですか?」とし、高速モードを使用しています。

自社独自のルールや専門知識について、回答の精度やハルシネーション(事実誤認)の有無がどのように変化するか、比較結果を紹介します。

ノートブックを連携しない場合の回答(一般的な回答)

ノートブックを連携しない場合、インターネット上の一般的な知識をもとに回答が生成されます。「私たちが普段使っているおなじみのアプリが〜」「無料版でも十分では?と思うかもしれませんが〜」といった、少しカジュアルで親しみやすいトーンで解説されました。概要をざっくり把握するには十分ですが、一般的な情報の域を出ません。

ノートを参照しない場合の回答

ノートを参照しない場合の回答

ノートを参照しない場合の回答

ノートブックを連携した場合の回答(自社独自情報に基づいた高精度な回答)

一方、ノートブックを連携した場合の回答は、読み込ませた資料の記述に忠実に沿った内容に変化しました。無料版との違いやアプリの構成がより論理的に整理されており、料金プランにも「Enterprise(要問い合わせ)」といった詳細な項目が追加されています。また、文末に引用元を示すマーク(注釈)が付与されるため、「資料のどの部分を参考にして書かれたか」をすぐに確認できるのが大きな特徴です。

ノートを参照した場合の回答

ノートを参照した場合の回答

ノートを参照した場合の回答

ノートを参照した場合の回答

この検証からわかるのは、「Gemini Notebookを連携することで、AIの推論を自社のローカルルールや独自資料の枠内にコントロールできる」ということです。

たとえば、「出張旅費の精算方法を教えて」と質問した場合、通常のAIなら一般的なビジネスの経費精算について回答します。しかし、自社の就業規則をまとめたノートブックを連携すれば、「〇〇社の規定に基づき、交通費の上限は〜」といった、実務でそのまま使える正確な社内専用の回答を引き出すことができるのです。

Gemini NotebookとGeminiを連携させる具体的な手順・設定方法

実際に自社資料をGeminiで呼び出して活用するまでの手順は非常にシンプルです。専門知識がなくても、以下の3ステップで誰でも簡単に連携できます。

ステップ1:Gemini Notebookでノートブックを作成し資料を格納

まずはGemini Notebookを開き、Geminiに参照させたい社内資料(マニュアルのPDFや規定のドキュメントなど)をアップロードして、専用の「ノートブック」を作成します。

ステップ1:NotebookLM でノートブックを作成する

ステップ2:Geminiのチャット画面で「+」ボタンからノートブックを追加

次にGeminiのチャット画面を開きます。メッセージ入力欄にある「+」ボタンから拡張機能メニューを開き、「Gemini Notebook」を選択。ステップ1で作成したノートブックを指定して追加します。

ステップ2:Gemini のチャット画面の「+」ボタンから追加

ステップ3:Geminiに指示(プロンプト)を入力して高精度なアウトプットを生成

ノートブックが追加された状態で、「この資料を基に、新入社員向けの概要資料を作成して」といった指示(プロンプト)を入力するだけです。

ノートを参照した場合の回答

たったこれだけで、自社の独自データに基づいた高精度な回答やレポートを瞬時に生成できます。面倒な初期設定は不要なので、今日からすぐに実務へ導入可能です。

【業務別】Gemini Notebook×Gemini連携の実践活用シナリオとプロンプト

ここからは、Gemini NotebookとGeminiの連携によって、社内ナレッジを現場ですぐに活用できる実践シナリオとプロンプト例を紹介します。

営業:過去の提案書から「勝ちパターン」を抽出し提案骨子を作成

過去に受注した提案書(PDFやGoogle スライド)をGemini Notebookにまとめて格納しておき、Geminiチャット上でそのノートブックを参照します。自社の過去実績に基づいた説得力のある提案構成案が瞬時に作成され、提案準備の時間を大幅に削減できます。

【活用プロンプト例】
#目的
新規クライアント向けの提案書骨子を作成してください。
#参照情報
追加したGemini Notebook「過去提案書アーカイブ」
#クライアント情報
・業種:製造業(従業員数約200名)
・課題:社内情報の属人化、情シスのリソース不足
#指示
参照ノートブック内の「受注確度が高かった提案書」から共通する訴求ロジックと導入ステップを抽出し、上記クライアントの課題に合わせた提案書の目次(章立て)と各章の要点を箇条書きで出力してください。

総務・人事:社内規程・マニュアルから「社内問い合わせFAQ」を自動生成

就業規則、福利厚生の利用ガイド、慶弔見舞金規程などをGemini Notebookに格納し、GeminiにFAQデータの作成を指示します。根拠が明確なFAQを短時間で整備できるため、バックオフィス部門の問い合わせ対応業務の大幅な効率化が期待できます。

【活用プロンプト例】
#目的
社員から人事・総務へ寄せられる問い合わせを削減するため、社内ポータルに掲載するFAQを作成してください。
#参照情報
追加したGemini Notebook「社内規程・人事ガイド」
#指示
「特別休暇」「慶弔金」「交通費精算」に関するルールを参照し、社員が迷いやすい質問と回答のペアをそれぞれ3問ずつ(計9問)作成してください。
回答には、必ず根拠となる規程の条項名やマニュアルの該当箇所を明記してください。

Gemini NotebookとGeminiが連携できない・表示されない場合の対処法

Geminiのチャット画面で「+」ボタンを押してもGemini Notebookが表示されない場合や、特定のノートブックが見当たらない場合、まずはGeminiとGemini Notebookで同一のGoogle Workspaceアカウントにログインしているか確認しましょう。

法人利用で表示されない場合は、Google 管理コンソールで連携機能の設定が必要になります。

Google 管理コンソールで連携機能を設定する(法人利用で表示されない場合)

会社から付与された法人向けアカウント(Google Workspace)を利用している場合、Geminiの画面上にGemini Notebookとの連携機能が表示されないことがあります。

主な原因として、セキュリティやデータガバナンスの観点から、管理者によって「Gemini Notebook」自体のサービス利用がオフ(無効化)に設定されているケースが挙げられます。

この制限がかかっている場合、従業員個人の設定画面から機能を有効化することはできません。機能が表示されない場合は、Google Workspaceの管理者に「Gemini Notebookの利用許可」を依頼してください。

【管理者向け】Google 管理コンソールの設定手順

Google Workspace管理者は、以下の手順で設定状況を確認してください。

【設定手順】

  1. Google 管理コンソールに管理者権限でログインする。
  2. メニューから「生成AI」>「Gemini Notebook」に進む。
  3. 「サービスのステータス」を選択し、組織全体または特定の組織部門(OU)・アクセスグループに対して「オン」に設定して保存する。

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Gemini NotebookとGeminiの連携にかかる料金体系

Gemini NotebookとGeminiの連携機能における大きな魅力は、導入のハードルが非常に低いという点です。実は、個人向けのGoogleアカウント(@gmail.comなど)さえ持っていれば、Gemini Notebookの基本機能は無料で利用できます。手持ちのPDFやドキュメントなどの資料をアップロードして独自のノートブックを作成するのも、無料版のGemini(標準モデル)のチャット画面から拡張機能を使ってそのノートブックを呼び出すのも、追加費用は一切かかりません。

しかし、企業が業務利用において無料アカウントへ社内資料をアップロードすることは、情報漏洩やシャドーITの観点から非常に危険です。無料版のAIに社内の顧客データやマニュアルを読み込ませた場合、その内容がAIの学習に利用され、意図せず外部へ流出してしまう危険性があります。

この課題を解決するための最適なソリューションが、法人向けプランである「Gemini for Google Workspace」です。本プランを導入すれば、入力したデータがAIのモデル学習に一切利用されない「非学習設定」が保証されます。さらに、システム管理者が従業員のアカウント権限やツールの利用状況を一元管理できるため、安全にAIを運用することが可能です。

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Gemini NotebookとGeminiの連携は、組織のナレッジ共有を大きく変える可能性を秘めていますが、法人で安全に活用するには「適切なアクセス権限の設定」が不可欠です。今回の記事で紹介したGemini NotebookとGeminiの連携手順や業務効率を高めるプロンプト例、法人利用におけるGoogle 管理コンソールの設定手順などを、組織でのGemini活用推進にお役立てください。

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