ビジネスで役立つGeminiプロンプトの書き方。効果的な例や設計のコツを解説
コラム更新日:2026.07.16
注目を集めているAIサービス。「期待していた回答が得られない」「効果的に活用するコツが知りたい」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。適切なプロンプトには「回答精度の向上」「創造性の発揮」といった効果があり、生成AIを有効活用するために欠かせません。
本記事では、Geminiのプロンプト設計のコツとビジネスシーンで役立つプロンプト例、Geminiを活用する際の注意点について解説します。Geminiで適切なプロンプトを使えるようになり、ビジネスの新たな可能性を探求したい方は、ぜひ参考にしてください。
▼生成 AI 活用の環境構築から運用支援まで。TSクラウドは組織の生成 AI 活用をサポートしています。
Google Workspace の生成 AI Gemini 活用を進めたいとお考えでしたら、まずはご相談ください。
執筆・監修:TSクラウド編集部
Google Cloud の「プレミア認定」を保有する、Google Workspace 正規販売代理店です。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上の導入支援実績( 2026 年 2 月時点)に基づき、Google Workspace の最新機能から活用術、DX推進に役立つノウハウを専門的な視点で解説しています。
※情報は記事公開(更新)時のものです。Google Workspace の仕様や価格は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式ページでご確認ください。
目次
Geminiを使いこなすならプロンプト設計が重要
GeminiはGoogleが開発したマルチモーダル生成AIシステムで、誰でも利用可能なチャット型AIサービス「Gemini アプリ」やGoogle Workspace上で使える「Google Workspace with Gemini」など、Geminiモデルを使用したサービスが複数提供されています。特に、Google Workspaceの生成AI Geminiは、Googleの各種サービスと連携して使えるのが特徴です。
ビジネスシーンでの活用が注目されている生成AI Geminiですが、その効果を高めるためには、適切なプロンプト設計が欠かせません。的確なプロンプトを与えることで、より正確で有益な結果を得られます。
ビジネスにおすすめなGoogle Workspaceの生成AI「Gemini」については、以下の記事でご紹介しています。
業務効率化の鍵はGeminiにあり!Geminiの基本から活用のヒントまでをまとめたお役立ち資料で、生産性向上への一歩を踏み出しませんか? ⇒無料でダウンロードする
プロンプト設計とは?
プロンプトとは、AIシステムに対する指示文のことで、適切な指示や質問を与える技術をプロンプト設計といいます。プロンプト設計は、単に指示を与えるだけでなく、AIシステムとユーザー間のコミュニケーションを円滑にするための重要な役割です。プロンプト設計に磨きをかけることで、「回答精度の向上」や「創造性の発揮」が期待できます。
【Google推奨】回答精度を高めるGeminiプロンプトの書き方
Googleは、Gemini回答の精度を高めるプロンプト設計において、考慮したい要素として次の4つを挙げています。
- ペルソナ
- タスク
- コンテキスト
- フォーマット
ペルソナは、書き手を設定することです。たとえば、「あなたはコピーライターです」「製品管理の専門家です」というように、Geminiに役割を与えます。具体的なペルソソナを設定することで、Geminiからの回答が与えた役割・キャラクターに沿ったものになります。
タスクは、Geminiにして欲しいことを指します。手順のリスト化やユーザーのフィードバックの整理など、具体的にどのような作業なのか、何が目標かなどを明確に伝えることが重要です。たとえば、「この資料を箇条書きで要約してください」「キャッチコピーを5つ提案してください」など具体的に指示することで、漠然とした回答を避け、必要な情報や結果を得やすくなります。
コンテキストは、指示の背景や状況のことで、タスクに関してどのような背景事情や状況があるのかを説明します。たとえば、企画名や企画の詳細、訴求ポイントなど、事前に多くの情報をGeminiに伝えることで、回答の精度が高まります。
フォーマットは、出力の形式を指定することです。「表形式」「箇条書き」「300字以内で簡潔に」などフォーマットを指定すると、Gemini回答の見やすさや使いやすさが向上します。
4つの要素を意識したGeminiプロンプト例
ここでは、4つの要素を意識したプロンプト例を見ていきましょう。
<プロンプト例>
出典:Google「Gemini for Business 企業向け Gemini 活用ガイド(2024年6月版)」
実務で差がつくプロンプトの書き方のコツ
プロンプト設計で意識したい4つの要素に加えて、さらに効果を高めるために実践したいコツを紹介します。
専門・技術用語を使わない
専門用語や技術用語など、複雑な表現はAIシステムの理解が難しい場合があります。AIシステムが意図を誤解したり、特定の分野に偏った結果になったり、期待している内容と異なる生成結果になる可能性があるため、一般的な用語を使うようにしましょう。
アウトプットの回答例を挙げる
プロンプト設計で、例の提示は非常に重要です。言葉だけでは伝わりにくいニュアンスを具体例を出すことで意図が明確化し、AIシステムが誤解なく理解できるようになります。得たい結果を具体的な例を用いることで、理想に近いアウトプットの作成につながります。また、必要に応じて「小学生向け」「上司向け」などアウトプットの受け手を指定するのもコツの一つです。
追加で指示を出す
AIシステムの曖昧さや誤解を解消するために、追加で指示を出し、複数回やり取りをすることで、よりユーザーの意図にあった回答が期待できます。「意図しない回答の改善が必要」「もっと多くのアイデアがほしい」といった場合など、出力された回答への再質問や、同じプロンプトで指示を何回か試してみると、より効果的な回答を得られます。
「@参照」で特定の資料を要約・分析する
特定の資料を要約・分析する際は、「@参照」を活用しましょう。プロンプト内にテキストを直接貼りつける場合、AIに対して「どこからどこまでが参照データなのか」を迷わせないために、「@参照」を使って区切りを入れます。以下のように書くことで、AIは「@参照」以降の部分をデータとして認識し、的確に処理できます。
<プロンプト例>Web検索を促す指示を入れる
AIの回答精度を高め、ハルシネーション(AIがもっともらしい虚偽の情報を生成すること)を防ぐためには、AI任せにせず意図的なプロンプト設計を行うことが重要です。最新情報を取得し、正確な事実に基づく回答を引き出す具体的なコツとして、以下の要素をプロンプトに組み込みましょう。
●「Web検索して」と明示するAIに期待するアクションを曖昧にせず、具体的なタスクとして「Web検索」を行うよう指示します。
●「現在は2026年〇月〇日です」と現在日付を指定する現在の状況や前提条件をコンテキスト(背景情報)として与えることで、AIがタスクを実行するために必要な情報を補い、古い情報を参照するのを防ぎます。
●参照したURLを要求する出力形式として「情報源のURLを記載する」という制約を設けます。参照URLの要求は人間によるファクトチェックのプロセスをスムーズにします。
【業務別】ビジネスシーンでのGeminiプロンプト例
Google Workspaceの生成AI Geminiは、GmailやGoogle ドキュメントなどのアプリとシームレスに連携でき、業務効率化につながります。ここからは、ビジネスシーンでのGeminiプロンプト例について、業務別で紹介します。
Google Workspaceの生成AI Geminiの利用方法やビジネスへの具体的な活用例は、以下の記事で紹介しています。併せてご覧いただき、より効果的なAIの利用をご検討ください。
出典:Google「Gemini for Business 企業向け Gemini 活用ガイド(2024年6月版)」
企画書を作成する
ウェブマーケティングの担当者がコンテンツ企画案を考える際のプロンプト例です。
<プロンプト例>
<生成結果>

- ターゲット:顧客層の詳細、その顧客層が課題としていること
- 商品の特徴:商品の特徴を箇条書きなどで整理(商品の強みや差別化ポイント、魅力)
- コンテンツの目的:ブランディング目的なのか、購買意欲の促進なのかなど
- 関連キーワード:商品に関連するキーワードをできるだけ多く書き出す
- 具体的な指示
- 制約条件の提示
- 参考例の提示
- 自由記述欄の設置
Google ドキュメントで生成AIを使う方法は以下の記事で解説しています。
顧客対応文を作成する
カスタマーサービス担当者の日常業務の一例として、顧客からの問い合わせやクレームに直接対応するシーンのプロンプト例です。
<プロンプト例>
1.破損した商品を受け取ったという顧客からのメールを受信。返信メールの作成を指示するプロンプトを入力
2.速達発送を使用せずにこの問題を解決する方法についてブレインストーミングをするため、追加でプロンプトを入力
プレゼン資料を作成する
人事マネージャーの日常業務の一例として、社内ミーティングで使用するプレゼンテーション原稿作成時のプロンプト例です。
<プロンプト例>
1.プレゼンテーションで取り上げたいトピックを絞ったうえで、以下のプロンプトを入力
2.Geminiの回答をブラッシュアップするため、さらに的を絞った論点をいくつか追加して入力
3.原稿を締めくくる構成についてアイデアを求めて、追加でプロンプトを入力
提出資料を校正する
資料を提出する前に、文章の校正をAIに依頼し、漢字の間違いや不適切な言い回しを指摘してもらえます。その他、文書のスタイルなどに合わせた文章への変更もプロンプト次第で可能です。方法としては、作成した資料などの文章をコピーし、Geminiに貼りつけて校正を依頼します。
<プロンプト例>
Web会議の背景画像を生成する
背景画像を作成する際のプロンプトでは、以下を考慮して設計しましょう。
- 明確なイメージ
- イメージがあればイラストや画像を添付
- 構図やアングルを指定する
- 使用シーンやターゲット
- 制限事項を設ける:著作権や人物生成には注意が必要
Google Workspace with Geminiで画像の自動生成をする方法は、以下の記事で詳細を解説しています。
Geminiをさらに使いこなす活用テクニック
Geminiのプロンプト例を見てきましたが、ここからはGeminiをさらに使いこなす活用テクニックを紹介します。
プロンプト作成自体をGeminiに任せる
効果的なプロンプトを一から考えるのが難しい場合、Gemini自身にプロンプトをブラッシュアップさせる手法が有効です。入力する文章の冒頭に以下の文章を付け加えるだけで、Geminiが元の指示を分析し、より的確な回答を引き出すための改善案を提案してくれます。
提案された内容に必要な事項が盛り込まれているか確認し、再度入力することで、より精度の高い結果を得やすくなります。
何度も繰り返す定型業務は「Gem」でテンプレート化する
議事録の要約や日報の作成など、日常的に繰り返し行う定型業務において、毎回同じ指示を入力するのは非効率です。このような場面では、Geminiに含まれる「Gem」機能を利用して、専用AIとして固定化するアプローチが役立ちます。
Gemとは、特定のタスクに特化したAIアシスタントを作成できる機能です。あらかじめ「ペルソナ(役割)」「タスク(目的)」「フォーマット(出力形式)」といったプロンプトの基本要素を設定・固定化しておくことで、次回からは会議のメモなどの必要な入力データを渡すだけで、期待通りの回答を得やすくなります。
Geminiを活用する際の注意点
Geminiを活用する際に押さえておきたい注意点は次の3つです。
著作権侵害に注意する
AIは日々進化していますが、完璧ではありません。意図せず著作権を侵害してしまうリスクもあります。事前に生成したいものの著作権について調べておく必要があります。
生成された回答の真偽を確認する
生成AIの回答には誤った情報が含まれていることもあります。そのため、生成された回答は絶対ではなく、参考程度に留め、回答の真偽や情報元の確認を必ず行うようにしてください。
個人情報や機密情報を入力しない
生成AIは、学習したデータに基づき、回答を生成します。そのため、個人情報や機密情報は入力しないよう注意しましょう。Geminiは個人情報や機密情報を保護するように設計されていますが、情報漏洩のリスクはゼロではありません。万が一、漏洩してしまうと情報が悪用されてしまう可能性があります。
Google Workspaceの生成AI Geminiは、Googleのプライバシーポリシーのもと、入力した内容や回答データを学習しない・使用しないことが明言されています。情報漏洩などのリスク対策を徹底したうえでの生成AI導入は、セキュリティ面からもGoogle Workspaceを選ぶとよいでしょう。
Google Workspaceとは?無料版との違い、料金プラン等を徹底解説
Google Workspace とGoogleの無料アカウント(無料版)との違い、料金などの基本的な情報から、実際に導入した企業の事例まで網羅的にご紹介
Google Workspaceの生成AI Geminiを効果的に活用しよう
Googleが開発したマルチモーダル生成AIシステムであるGemini。ビジネスで効果的に活用するためには、プロンプト設計が重要です。プロンプト設計は、「ペルソナ」「タスク」「コンテキスト」「フォーマット」の4要素を意識することで、「回答精度の向上」や「創造性の発揮」といった効果が期待できます。
本記事では、ビジネスシーンで役立つプロンプト例やプロンプト設計のコツを紹介しました。また、生成AIを活用する注意点も参考に、生成AIを効果的に活用して、生産性と創造性の向上を実現させましょう。


