コラム更新日:2025.07.25

「業務効率化が進まない」「定型業務に時間をとられ、付加価値の高い業務に取り組めない」といった課題に直面していませんか?

Google Workspace の生成 AIの「Gemini」は、これらの課題を解決するビジネスの切り札です。Gmail やドキュメントなどの普段使いのツール上で、アシスタントのように利用が可能。2025年1月から、Google Workspace へ標準搭載され、より活用の幅が広がりました。

本記事では、Google Workspace の生成 AI「Gemini」の概要やメリット、料金、プラン別の機能比較について解説します。急速に進化を続ける AI をビジネスに取り入れ、新しい働き方の実現のための参考にしてください。

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※機能によっては Google Workspace Labs や α 版での提供となります。機能がご利用いただけない場合、管理者による設定をご確認ください。

       
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執筆・監修:TSクラウド編集部

Google Workspace 正規代理店のうち、最も高いランクのプレミア資格を持っています。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上へのサービス提供で培った知識と経験を活かし、Google Workspace の情報を発信しています。

目次

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Google Workspace の生成 AI「Gemini」とは?

Google Workspace の生成 AI「Gemini」とは、Google Workspace の利用者向けに提供される生成 AI サービスです。Google の最先端の AI 技術である Gemini を基盤としており、文章の作成や要約、翻訳、データ分析、議事録作成など、さまざまな作業を効率化できます。

以前は、一部が拡張機能として提供されていましたが、Google Workspace に統合され、Google Workspace 導入ユーザーであれば追加料金なしでご利用いただけます。(プランによる利用制限あり)

また、Google Workspace のアプリ内に組み込まれている AI 機能も多く、画面を切り替えることなく直接 AI が利用できるため、より効率的に日々の業務が遂行できます。

主要な機能は日本語にも対応しており、ビジネス環境でもさまざまな場面で活躍できます。

Google Workspace で使える Gemini の種類

Google Workspace で使える Gemini には、大きく分けて 3 つあります。

  • Google Workspace with Gemini
  • Gemini アプリ
  • NotebookLM

Google Workspace with Gemini

Google Workspace with Gemini は、Google Workspace のアプリ内で直接 AI が利用できる機能です。2025 年 1 月に、アドオンサービスとしての提供を廃止し、Google Workspace に統合されました。(プランによる制限あり)

例えば、AI アシスタントとして利用できる「サイドパネル」や Gmail や ドキュメント内で文章生成が行える「Help me write」などです。使い慣れた環境で AI が利用でき、別のアプリを開く必要もないため、業務を止めずに生産性向上が図れます。

Gemini アプリ

Gemini アプリは、チャット型の AI サービスです。テキスト生成だけでなく、画像や音声などさまざまなデータを学習しており、テキストデータを得意とする他の AI サービス に比べ、より多くのタスクに対応可能です。

Google Workspace と連携することで、Gmail や Google ドキュメント、ドライブのデータに基づいたパーソナルな出力や分析が可能です。 また、Google Workspace 契約プランによっては、より高度な機能が使える有料版の Gemini アプリが追加料金なしでご利用いただけます。


最近では、大規模なデータ分析や複雑なタスク処理に対応する最先端モデル「Gemini 3 Pro」が登場。こちらも Google Workspace の対象プランで利用でき、高度な業務効率化を目指す企業にとって重要な選択肢となります。

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NotebookLM

NotebookLM とは、無料で利用できる Google が提供するノートブック形式の AI ツールです。ユーザーがアップロードした内容を、AI の技術で整理・分類・管理が可能。社内に蓄積された資料や過去のデータから、必要な情報を瞬時に引き出すことができ、社内の問い合わせ対応やマニュアルとして活用できます。

Google Workspace では、契約プランによって、より高度な機能が利用できる「NotebookLM in Pro」が追加料金なしでご利用可能です。

これらの NotebookLM in Pro に加え、Gemini 3 Pro などの構成のモデルを活用するには、「Google Workspace の最適なプランは?」「具体的な導入方法や活用方法は?」といった疑問が生じることも多いかと思います。ご質問やご相談がある際は、お気軽にお声がけください。

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Google Workspace で Gemini を利用するメリット

生成 AI のビジネス利用が顕著になってきている今、さまざまな AI サービスがでてきました。 数ある AI サービスの中から、Google Workspace の Gemini を利用する主なメリットとして、以下が挙げられます。

安心のセキュリティ

Google Workspace の 生成 AI は、Google のプライバシーポリシーのもと、入力内容や生成されたデータを AI の学習に利用しないと名言されています。そのため、機密情報の情報漏洩のリスク対策ができるなど、強固なセキュリティ環境の中で 生成 AI の利用が可能です。

Google Workspace とのコラボレーション

Google Workspace の生成 AI は、Gmail や Google ドキュメントなどの各アプリケーションに統合されています。そのため、既存のデータやワークフローをそのまま最大限に活用できます。

例えば、Google ドライブのデータを活用すれば、生成 AI 導入のためにデータを整理する必要がありません。すぐに AI の導入が可能であることもメリットです。

圧倒的なコストパフォーマンス

Google Workspace の Gemini は、別で AI サービスを契約・導入する必要がありません。すでに Google Workspace を利用している企業であれば、既存の環境のまま AI が活用できるため、新たに別のツールを探す手間や導入プロセスにかかる時間、ライセンス費用、運用コストがかかりません。(ただし、プランによっては利用制限があります。)これにより、AI の導入にかかるコストを削減します。

また、これからグループウェアと AI ツールの導入を検討している企業にとっても、Google Workspace が有力な選択肢となるでしょう。Google Workspace であれば、ビジネスに必要な基本ツールがまとまったグループウェアと、最先端の AI 機能を一元的に利用できます。個別にそれぞれを導入するよりも、総合的なコストを抑えることができるでしょう。

料金と利用方法

Google Workspace での Gemini 利用料金は、Google Workspace のライセンス料に含まれます。Gemini の機能以外にも、ストレージ容量や活用したい機能・目的にあわせてプランを選択するとよいでしょう。

  Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
価格
ユーザー1人あたりの月額
(年間契約の場合)
¥800 ¥1,600 ¥2,500 ¥3,060 ¥3,980
利用可能人数 ~300人 ~300人 ~300人 無制限 無制限
ストレージ容量
ユーザー1人当たり
30GB(プール) 2TB(プール) 5TB(プール) 5TB~(プール) 5TB~(プール)
Google Workspace with Gemini
(機能制限あり)
Gemini アプリ 基本的なアクセス より広いアクセス より広いアクセス より広いアクセス より広いアクセス
NotebookLM 基本的なアクセス より広いアクセス より広いアクセス より広いアクセス より広いアクセス

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Google Workspace の生成 AI「Gemini」の導入方法

Google Workspace の生成 AI「Gemini」をご利用いただくためには、Business エディションもしくは Enterprise エディションのご契約が必要です。

現在、Google Workspace のご契約がお済みでない方は、以下の記事で申し込み手順や準備事項について詳しく解説しています。まずはこちらの記事で、導入に向けた全体像を把握し、検討にお役立てください。

最適なプランの選び方は?

プラン選定で見ておきたいポイントは、単に価格や Gemini 機能の有無だけではありません。

  • 利用人数やストレージ:企業成長を見越した人数とストレージの検討が重要です。
  • セキュリティや管理機能:大企業や機密性の高いデータを扱う場合は高度なセキュリティ機能の使える Enterprise プランが必要な場合があります。

この他にも、Google Workspace はプランごとに特徴や機能に違いがあります。Gemini を最大限に活用し、確実な業務効率化を目指すなら Business Standard 以上のプランをおすすめします。生成 AI 以外の機能も含め、自社に最適なプランの提案もおこないますので、一度ご相談ください。

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プランによって利用できる機能に差がある!機能比較

Google Workspace の生成 AI Gemini は、プランによって利用できる機能に違いがあります。ここでは、プランごと、具体的な機能の違いについてまとめています。

  Business Enterprise
Starter Standard Plus
エンタープライズグレードのセキュリティとプライバシー
AI が利用できるアプリ Gmail のみ Gmail
Google Chat
Google Meet
ドキュメント
スプレッドシート
スライド
Google ドライブ
Google Vids
Gmail
Google Chat
Google Meet
ドキュメント
スプレッドシート
スライド
Google ドライブ
Google Vids
Gmail
Google Chat
Google Meet
ドキュメント
スプレッドシート
スライド
Google ドライブ
Google Vids
Gemini アプリ 基本的なアクセス より広いアクセス より広いアクセス より広いアクセス
ウェブやモバイルでの Gemini アプリへのアクセス
Gem
Deep Research 制限付き(2.5 Flash のみ)
NotebookLM NotebookLM NotebookLM
in Pro
NotebookLM
in Pro
NotebookLM
in Pro


特に、Business Starter では、「利用できるアプリの制限」「Gemini Advance や NotebookLM in Pro は利用不可」など、機能が大きく制限されています。以下で、それぞれについて細かく解説します。


Gmail

Gmail では、メールの文面を作成するなどの文書作成サポート機能「Help me write」、サイドパネル、コンテキストに応じたスマートリプライが利用できます。Business・Enterprise すべてのプランで利用可能です。

  日本語
対応
Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
サイドパネル
文書作成サポート
(Help me write)
コンテキストに応じた
スマートリプライ

Google Chat

Google Chat では、サイドパネルと会話の要約、自動翻訳が提供されています。

  日本語
対応
Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
サイドパネル
会話の要約
自動翻訳

Google Meet

Google Meet では、翻訳や自動メモの生成、音声や映像のサポートなどを行えます。会議中の画面の不正な利用を防ぎ、情報漏洩のリスクを低減するための「透かし」機能は Business Plus 以上のプランでのご利用となります。

  日本語
対応
Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
自動メモ生成
アダプティブ オーディオ
字幕の翻訳
透かし
Studio sound、
Studio video、
Studio light
背景を生成

Google ドキュメント

Google ドキュメントでは、サイドパネルのほか、文章作成サポートの「Help me write」、作成のヘルプ機能「Create a document」、ドキュメントの要約機能が提供されています。

  日本語
対応
Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
サイドパネル
文書作成サポート
(Help me write)
作成のヘルプ
(Create a document)
ドキュメントの要約

Google スプレッドシート

Google スプレッドシートでは、サイドパネルの他に、「拡張版スマートフィル」と呼ばれるスプレッドシートに入力したデータのパターンを学習し、残りのセルに入力する内容を自動で提案してくれる AI を活用した機能が利用可能です。

  日本語
対応
Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
サイドパネル
拡張版スマートフィル

Google スライド

Google スライドでは、サイドパネル、画像作成サポート、画像の背景の削除が利用可能です。

  日本語
対応
Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
サイドパネル*
画像作成サポート
画像の背景の削除

Google ドライブ

Google ドライブでは、サイドパネルのほか、PDF ファイルの要約や特定の情報の検索や PDF を使った新しいコンテンツの作成などが行える「PDF の分析」機能が提供されています。

  日本語
対応
Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
サイドパネル
PDF の分析

Google Vids

Google Vids とは、Google が提供する AI を活用した動画作成ツールです。特別な動画スキルを必要とせず、簡単に動画の作成が可能です。

Google Vids では、動画作成サポートやナレーションの作成、画像生成や背景削除などの 生成AI 機能が利用できます。

  日本語
対応
Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
AI 機能へのフルアクセス ◯*

*ユーザーは、少なくとも 2026 年 5 月 31 日までの期間限定で無制限で利用可能


セキュリティ

Enterprise Plus のみで提供されている Google Workspace の Gemini のセキュリティとして、Google ドライブで、AI を使用して自動的に組織の機密コンテンツにラベルを付ける機能があります。

AI が組織の機密コンテンツに関する学習を終えると、Google ドライブ内の新しいファイルと既存のファイルの両方に、自動的にラベルが適用されます。ラベル付けにかかる時間や労力を大きく削減でき、効率的な情報管理が可能です。

  Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
ドライブの AI 分類

Gemini アプリ

チャット型 AI サービスとして提供されている Gemini アプリも、Google Workspace で利用可能です。 Gemini アプリは、無料でも利用できますが、Google Workspace の Business Standard 以上のプランでは、より高度な機能が利用できます。

  Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
エンタープライズ グレードのセキュリティとプライバシー
2.5 Pro 制限付き
2.5 Flash
Google Workspace の拡張機能*
Deep Research 制限付き(2.5 Flash のみ)
一般提供の機能**
コンテキスト ウィンドウ 32,000 100万 100万 100万 100万
音声概要 制限付き

* メールによる確認済みのアカウントをお持ちのお客様にはご利用いただけません。
** Canvas、Gem、ファイルのアップロード、画像生成、ライブなど

NotebookLM

NotebookLM とは、無料で利用できる Google が提供するノートブック形式の AIツール です。ユーザーがアップロードした内容を、AI の技術で整理・分類・管理できます。

Business Starter 以上のプランでは、NotebookLM で利用できる機能に加え、企業向けの高度な機能とセキュリティを追加した有料版 NotebookLM in Pro の利用が可能です。

  Business Enterprise
Starter Standard Plus Standard Plus
NotebookLM in Pro
音声概要の生成(最大) 3件/1日 20件/1日 20件/1日 20件/1日 20件/1日
上限 基本的なアクセス 5倍増加 5倍増加 5倍増加 5倍増加
チャットのカスタマイズ
高度な共有、分析

▼自社に最適なプランが分からないとお困りの方へ
詳細な比較表をみても、機能が多く結局どれがいいのか分からないと迷うことも多いかと思います。機能やプランの比較で判断に迷われる場合、専門家への相談が早い解決策です。貴社の利用人数や目的達成のために必要な機能、セキュリティ要件に基づき、最適なプランをご提案いたします。

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Google Workspace の生成 AI「Gemini」に関するよくある質問

Google Workspace の生成 AI「Gemini」に関するよくある質問をまとめました。

Google Workspace で Gemini の利用制限はできる?

はい、可能です。Gemini が Google Workspace に統合され、Google Workspace の一部ユーザーは、追加料金なく利用可能となりました。 しかし、場合によっては組織として生成 AI の利用を制限したいと考えることもあるでしょう。

管理者とユーザーが管理できるアクセス制御の例は以下になります。

  • Google Workspace での Gemini 機能へのアクセス管理(Enterprise プランのみ利用可能)
  • Gemini アプリのアクセス制御
  • NotebookLM のアクセス制御
  • Google Vids へのアクセス制御
  • Google Meet での会議メモ作成機能をユーザーに許可するかの管理
  • Google Workspace のスマート機能の管理

無料版 Gemini との違いは?どちらを使えばいい?

無料版の Gemini アプリ と Google Workspace の Gemini には、対象者が「個人」か「ビジネス」といった違いがあります。

無料版の Gemini アプリでは、ユーザーデータはサービス改善に利用される可能性があります。 そのため、社内情報や顧客情報などの機密情報を扱う企業では、無料版の Gemini アプリの使用を制限したいケースも多いでしょう。 しかし、便利な Gemini 機能の利用を制限するのは難しく、業務でユーザーが無料版の Gemini アプリを利用したかどうかを判断することは困難です。 ユーザーが安心して Gemini 機能を利用し、生産性を向上させながら、企業が機密情報も守るためには、 ビジネスシーンでの利用に特化された Google Workspace の Gemini 利用がおすすめです。


Gemini3Proについてお問い合わせ

時代は AI!Google Workspace の Gemini で業務効率化を加速

Google Workspace の生成 AI Gemini は、単なるツールではなく、新しい働き方を作る強力なパートナーとなります。

無料版にはない「安心のセキュリティ」や「Google Workspace とのコラボレーション」といったメリットだけでなく、 ビジネスに特化した高度な機能も利用できます。そのため、ビジネスで AI を利用するなら、業務の基盤を整えながら AI で効率化を目指せる Google Workspace の導入をおすすめします。

プラン選定のお悩みや生成 AI の具体的な活用方法など、ご質問やご相談はお気軽にお声がけください。

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