コラム更新日:2025.08.21

日々の業務で、長文のレポートから必要な情報を探し出す、複数の資料を 1 つにまとめなければならないなど、大量の情報に苦労している方は多いでしょう。Google の「NotebookLM」は、アップロードした資料を基に回答を生成してくれる AI アシスタントです。従来の AI とは異なり、インターネット上の情報ではなく与えた情報(ソース)のみを参照するため、誤った結果を生成する「ハルシネーション」のリスクが低減されます。

この記事では、NotebookLM の活用事例を 5 つご紹介します。調査や企画、ナレッジ共有、議事録作成など、ビジネスにおける活用法を知り、業務効率を向上させましょう。

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執筆・監修:TSクラウド編集部

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生産性を高める AIアシスタント 「NotebookLM」とは?

NotebookLM とは、Google の AI「Gemini」を搭載した、ノートブック形式の AI ツールです。一般的な AI ツールとは異なり、インターネット上の情報ではなく自身がアップロードした情報(ソース)のみを分析します。

AI が参照する情報の範囲が明確で、誤った結果を生成する「ハルシネーション」のリスクが低減されるため、内容の正確さが要求されるシーンでの活用が期待できます。

関連記事:NotebookLM とは?機能・使い方から活用事例まで徹底解説

【シーン別】NotebookLM の具体的な活用事例 5 選

ここでは、NotebookLM がどのような場面で役立つのか、具体的な活用事例を 5 つご紹介します。

1.調査・情報収集

NotebookLM は、市場調査や競合分析などの情報収集を効率化します。人が読み込むには時間がかかる長文のレポートなども、NotebookLM にソースとしてアップロードすると、AI が短時間で要点を抽出します。今まで数時間かかっていたような情報整理が数分で完了することで、全体の概要を効率よく把握でき、担当者はすぐに分析作業に取り掛かれるようになります。

2.企画・ブレインストーミング

新しい企画を考える際、担当者同士で持ち寄ったアイデアや資料をソースとしてNotebookLM にアップロードすることで、ブレインストーミングの時間を短縮できます。AI が複数の資料から関連性を見つけ出し、新たな視点やアイデアを提案してくれるため、参加者はより創造的な議論に集中できるでしょう。

たとえば、チームメンバーが各自で収集した市場トレンドやユーザーニーズの資料をアップロードし、「これらの情報から、新しいプロモーション施策のアイデアを提案して」と質問すると、AI が資料を横断的に分析し、具体的なアイデアを提示してくれます。

3. 社内FAQ・ナレッジベース構築

NotebookLM に、社内マニュアルや就業規則、研修資料などをアップロードすることで、ナレッジベースとして活用可能です。従業員は NotebookLM のチャットで質問するだけで、必要な情報をすぐに引き出せるため、社内の知識やノウハウが個々の従業員に属人化するのを防ぐことができます。

たとえば新入社員が「経費精算のルールを教えて」と NotebookLM で質問すると、関連する社内規定から関連する情報を抜き出し、分かりやすく回答してくれます。AI に対応を任せられるため、同じことをたびたび聞かれる経理や総務担当者の、業務負荷の軽減も期待できます。

4.社内研修資料の作成

社内研修に使う資料を NotebookLM に入れることで、新入社員の学習を効率化できます。資料をアップロードして「この資料から FAQ を作成して」「この内容に関するクイズを作って」と指示すると、AI が自動で質問やクイズを生成してくれます。

AI に情報を集約して、理解しやすい構成でアウトプットするため、情報収集や構成検討にかかる時間を短縮でき、講師側は内容の充実に集中できます。

5.議事録の作成

会議の議事録作成も NotebookLM で効率化できます。既存の議事録や下書き、録音した音声データをソースにして、「○○会議の議事録を要約して」「決定事項を箇条書きでまとめて」などと指示すれば、重要なポイントを見逃すことなく、簡潔にまとまった議事録が手に入ります。議事録作成にかかる時間を削減することで、従業員はより生産性の高い業務に時間を使えるようになるでしょう。

NotebookLM 導入のメリットと注意点

企業が NotebookLM を導入するメリットとして、情報整理を伴う業務の大幅な効率化が挙げられます。膨大な情報の中から必要なものを見つけ出す時間や、複数の資料を統合して整理する手間を削減することで、従業員はコアの業務に集中できるようになり、企業の生産性向上につながります。

注意すべきは、個人アカウントによる無料版の利用です。企業側でアカウントを管理できず、退職者のアクセス継続や、セキュリティポリシーの統一的適用が困難です。意図しない共有設定があれば、情報漏洩にもつながります。

企業が安全に NotebookLM を利用するためには、組織全体に堅牢なセキュリティ基盤が適用される「Google Workspace」の導入を検討すべきです。

関連記事:NotebookLM のセキュリティ対策は万全?機密情報を保護し、情報漏洩リスクを減らす方法を解説

より生産性を高めるなら Google Workspace との連携がおすすめ

NotebookLMは、Google ドキュメントや Google スライド、YouTube など、Google Workspace の各サービスとのスムーズな連携が可能です。Googleドキュメントで作成した議事録やレポートなどを直接 NotebookLM のソースとして追加できるため、既存のワークフローを大きく変えることなく導入できます。

日々の業務で発生するさまざまな情報を一元的に管理し、NotebookLM をより効率的に活用するには、Google Workspace との連携をおすすめします。

NotebookLM で情報整理の負担を軽減して生産性を上げよう

今回は、NotebookLM の概要と、具体的な活用事例を 5 つご紹介しました。膨大な情報の中から必要なものを見つけ出す手間を省き、情報収集、企画立案、ナレッジ共有など、さまざまなシーンで業務効率と生産性の向上が期待できます。

企業で NotebookLM を活用できるシーンは多く、これまで情報整理に費やしていた時間を、より生産性の高い本質的な業務に充てられるようになります。ぜひ、貴社の業務に NotebookLM を取り入れ、さらなる生産性向上を目指してみてはいかがでしょうか。

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