AI Expanded Access とは?機能・料金・導入方法を解説
コラム更新日:2026.02.25
生成 AI の活用は、単なるテキスト作成の補助から業務プロセスの自動化へとフェーズが移行しつつあります。「膨大な社内資料を瞬時に分析したい」「複数のツールをまたぐ複雑なタスクを AI に任せたい」といった高度なニーズに応えられるアドオン(追加ライセンス)として Google は、AI Expanded Access をリリース。
本記事では、AI Expanded Access の定義から、利用可能な機能、導入条件、料金やセキュリティまで詳しく解説いたします。
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執筆・監修:TSクラウド編集部
Google Cloud の「プレミア認定」を保有する、Google Workspace 正規販売代理店です。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上の導入支援実績( 2026 年 2 月時点)に基づき、Google Workspace の最新機能から活用術、DX推進に役立つノウハウを専門的な視点で解説しています。
※情報は記事公開(更新)時のものです。Google Workspace の仕様や価格は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式ページでご確認ください。
目次
AI Expanded Access とは?
AI Expanded Access とは、Google Workspace の各プランに標準で付帯する AI 機能を大幅にパワーアップさせ、高度な自動化やカスタマイズを possible にするアドオン(追加ライセンス)です。
Google Workspace のコアサービスである Gemini や NotebookLM などの生成 AI 機能へのアクセス上限が引き上げられ、高度な画像や動画の生成、リアルタイムの音声翻訳なども利用できます。
アドオンなしでの利用は回数制限の可能性も
2026年3月1日より、Google Workspace の Business および Enterprise プランにおける一部の AI 機能は、これまでのプロモーション期間から新たな利用制限基準へと移行します。これにより、高度なエージェント機能や、動画・画像生成といった最新の AI ツールは本格的な制限対象となります。
今後も現在のパフォーマンスを維持し、頻繁にこれらの高度なツールを活用される場合には、「AI Expanded Access」の導入が必要となります。業務プロセスに AI を深く組み込んでいるユーザーにとっては、アドオンを活用することで、制限を気にせずスムーズにクリエイティブ制作やタスク自動化を継続できる環境を整えることができます。
AI Expanded Access で利用できる機能
AI Expanded Access を導入することで、Google Workspace に標準搭載されている AI がさらに力を発揮します。ここでは主要な 5 つの機能について見ていきましょう。
Gemini アプリ
Gemini は、AI Expanded Access の導入により、常に最新モデルへの優先アクセスが可能になります。 1 日あたりのプロンプト利用制限も大幅に緩和されるため、大規模なプロジェクトにおいても作業を止めることなくスムーズに活用し続けられるのが大きな特徴です。
たとえば、Business Standard 以上のプランで利用できる Gemini では、「Pro」で 1 日あたり最大 100 件、「思考モード」で最大 300 件のプロンプトを入力できます。これらプロンプトの上限は、 AI Expanded Access を導入することで、「Pro」で1 日あたり最大 200 件、「思考モード」で最大 600 件に引き上げられます。
NotebookLM
NotebookLM は、社内規定など特定の資料に基づいた回答のみを生成する「閉じた AI 環境」を容易に構築でき、情報の出所を明確にすることでハルシネーション(もっともらしい嘘)を抑制できます。社内ナレッジの正確な共有と迅速な意思決定に必要なツールです。
Business Standard 以上のプランで利用できる NotebookLM では、最大 300 件だったソース参照数が、 AI Expanded Access の導入により最大 400 件へと拡大。さらに 1 日あたり 500 回に制限されていたチャットも、1,000 回へと上限が引き上げられます。
これにより膨大なプロジェクト資料や過去の蓄積データを網羅的に解析し、チーム共有の資産として活用することが可能になります。
Flow
Flow は、一貫性のある映画のようなクリップ、シーン、ストーリーを作成できる AI 映像制作ツールです。 複雑な編集スキルなしに、プロモーションや社内トレーニング動画などを高品質な映像を作成可能。
AI Expanded Access の導入により Flow で使用できる 2,000 クレジットが毎月付与されます。 標準プランに比べ圧倒的な制作機会を確保でき、動画制作を低コストかつスピーディーに実現。 組織の発信力を最大化します。
Workspace Studio
Workspace Studio は、日常の軽微なタスクから組織的な定型業務までをプログラミング不要で自在に自動化できるワークフロー構築ツールです。高度な専門知識なしに、 Gmail や Google スプレッドシートを Gemini と連携させた自動化システムを構築可能。
Workspace Studio は、AI Expanded Access を導入することで実行上限が毎月 2,000 回に引き上げられます。圧倒的な実行機会を確保でき、業務改善を低コストかつスピーディーに実現。組織の生産性を最大化します。
音声翻訳(日本語未対応)
音声翻訳は、 Google Meet での会議において、話した言葉を「自分の声に似た音声」でリアルタイムに変換する次世代のコミュニケーションツールです。英語とフランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語の間での双方向翻訳に対応。単なる文字起こしを超えた自然な対話により言語の壁を意識させない円滑なコミュニケーションを可能にします。
なお、Workspace Studio および音声翻訳機能は現在順次展開中です。展開スケジュールは管理者が設定するリリース方式に依存し、最新機能をいちいち試せる「即時リリース」に対し、組織内での受け入れ準備を優先する「計画的リリース」では順次機能が提供されます。ご利用の環境での展開タイミングは、リリース設定によって異なりますので、管理者にご確認ください。
導入条件と対象エディションの注意点
AI Expanded Access はすべての方がすぐに利用できるわけではありません。ベースとなる Google Workspace のプランによって導入の可否が決まります。対象プランは以下の通りです。
なお、Business Starter を利用中の場合は、直接アドオンを追加することができないため、事前に Business Standard 以上のプランへのアップグレードが必須となります。
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AI Expanded Access の料金と導入方法
AI Expanded Access の料金プランは現在公式サイト上に具体的に記載されていません。 Google Workspace 管理者ヘルプのページ上では、料金について「お住まいの地域の通貨とサブスクリプションの期間によって異なります」と案内されています。
具体的な料金の確認・申し込みは、管理コンソールまたは販売パートナーを通じて確認できます。TSクラウドでは、AI Expanded Access に関するご相談も承っていますので、お気軽にお問い合わせください。
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無料で問い合わせるAI Expanded Access の利用規約とセキュリティ
AI Expanded Access の利用規約は、対象となるツールごとに適用範囲が分かれています。同時に、ビジネス利用に不可欠なデータ保護基準についても明確に定められています。
まず、Gemini アプリや NotebookLM などのコアサービスには、Google Workspace 利用規約が適用されます。最大の特徴は、これらのサービスに入力されたデータが、Google の AI 学習に利用されることはない点です。これにより、社外秘のプロジェクト資料や機密文書の分析・要約も、エンタープライズ級の安全性をもって実行できます。
一方で、Flow など追加サービスは、独自の利用規約が適用されます。導入時には、各ツールの規約内容を併せて確認しましょう。
AI Expanded Access の導入メリット
AI Expanded Access を導入することで、企業はどのような具体的メリットを享受できるのでしょうか。ここでは 2 つのメリットについて見ていきましょう。
業務の継続性とリソース制限の解消
AI Expanded Access を導入することで、Google Workspace のコアサービスである Gemini や NotebookLM といった主要な生成 AI 機能へのアクセス上限が大幅に引き上げられます。これにより、日常の業務において制限による業務の中断を恐れることなく、生成 AI を活用し続けられるようになります。
大規模なプロジェクトやグローバルな会議が重なった際でも、リソース不足による実務の停止を未然に防ぎ、納得のいくまでクリエイティブな作業に没頭できるため、安定した業務継続と組織全体のアウトプット品質の向上を両立できます。
次世代ツールと最新 AI モデルによる競争力の強化
AI Expanded Access の導入は、単なるリソース制限の緩和に留まらず、Google が提供する最新 AI モデルや「Flow」「Workspace Studio」といった次世代ツールへの早期アクセスを可能にします。これにより、定型業務の自動化から高度なデータ分析まで、自社独自の AI ワークフローを柔軟に構築し、組織全体の業務効率を劇的に向上させることが可能となります。
また、今後リリースされる高度な AI の新機能についても、 AI Expanded Access アドオンを通じて優先的な上位アクセスが保証されるため、最先端のテクノロジーをいち早く実務に組み込み、企業の持続的な競争優位性を確立することが可能になります。
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AI Expanded Access は、組織の意思決定と創造性を根本からアップデートし、真の AI ネイティブな企業体への変革を後押しするツールです。NotebookLM を通じた組織知の資産化や、Flow による表現力の最大化により、目まぐるしく変化する市場環境においても確かな優位性を築くことができます。
導入により最新モデルや高度なエージェント機能をいち早く取り入れることは、組織の可能性を広げる最大のチャンスです。AI Expanded Access で新たなワークスタイルを確立し、ビジネスの可能性を拡張していきましょう。
