【簡単解説】Gemini で動画から操作マニュアルを作成!
コラム更新日:2025.09.03
Gemini はさまざまなファイル形式の情報をアップロード可能で、動画も利用できます。実際の操作を撮影した動画をアップロードすることで、Gemini が自動的に手順をテキスト化してくれるため、マニュアル作成が容易になります。
この記事では、Windows を例に、Gemini を使って動画からマニュアルを作成する具体的な方法を、わかりやすくステップ形式で解説します。作成する際のポイントも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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執筆・監修:TSクラウド編集部
Google Workspace 正規代理店のうち、最も高いランクのプレミア資格を持っています。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上へのサービス提供で培った知識と経験を活かし、Google Workspace の情報を発信しています。
【ステップで紹介】Gemini を使ってマニュアルを作成する方法
このセクションでは、Windows での操作を例に、Gemini を使ってマニュアルを作成する方法を紹介します。Mac の場合は使用するツールが異なるため、ご注意ください。
➤1.マニュアル化したい操作を動画ファイルにする
まず、マニュアルにしたい操作画面を動画として撮影します。Windowsでは、標準機能の「Snipping Tool」や「Xbox Game Bar」を利用できます。
「Snipping Tool」を使う方法
Windows 11 (バージョン22H2)のアップデートによって、「Snipping Tool」に画面録画機能が追加されました。
- 録画したい画面(マニュアルを作成したいアプリ)を開きます。
- スタートメニューから「Snipping Tool」を起動し、上部のツールバーにあるビデオカメラのアイコンをクリックします。
- 「+新規」をクリックし、録画したい範囲をマウスで指定します。
- 画面上部の「スタート」ボタンをクリックすると、指定した範囲内が録画されます。録画を停止するには、停止ボタン(■)をクリックします。
- 録画した動画は、デフォルトではパソコンの「ビデオ」フォルダ内の「キャプチャ」に保存されます。
「Xbox Game Bar」を使う方法
Xbox Game Barは、元々はゲームプレイの録画機能ですが、PCの画面録画に利用できます。
- 録画したい画面(マニュアルを作成したいアプリ)を開きます。
- キーボードの「Windows」キーと「G」キーを同時に押すと、ゲームバーが起動します。
- ゲームバーから「キャプチャ」をクリックすると、録画用のウィンドウが立ち上がります。
- 録画ボタン(●)をクリックして録画を開始します。停止するときは、停止ボタン(■)をクリックします。
- 録画した動画は、パソコンの「ビデオ」フォルダ内の「キャプチャ」に自動で保存されます。
なお、Xbox Game Bar で録画できるのは、アクティブなアプリケーションおよびブラウザのみで、デスクトップは録画できません。Snipping Tool では、デスクトップも録画可能です。
➤2.Gemini アプリを起動し、「+」から動画ファイルを選択
作成した動画ファイルを、Gemini に読み込ませます。
- Gemini アプリを起動し、入力欄の右側にある「+」(ファイルをアップロード)ボタンをクリックします。
- 録画した動画ファイルを選択してアップロードします。
➤3.プロンプトを入力
動画をアップロードしたら、テキスト化を促すプロンプトを入力します。
例:「動画をもとに、操作手順書としてまとめてください。」
これだけで、動画に映っている操作が整理され、箇条書きなどを利用したわかりやすいテキストが生成されます。
➤4.出力をもとに、「Canvas」でドキュメントファイルにまとめる
Gemini で出力したテキストはそのままでは共有しにくいため、「Canvas」などのドキュメントファイルにまとめるのがおすすめです。Google Workspace の Gemini を利用していれば、Gemini の出力を「Google ドキュメント」で書き出すことも可能です。
Gemini を利用してマニュアルを作成するポイント
Gemini を使えば、マニュアル作成の効率は飛躍的に向上します。さらに質の高いマニュアルを作成するために、以下のポイントを意識してみましょう。
➤目的を明確にする
マニュアルを作成する前に、「このマニュアルを読んだ人がどのようになってほしいか」という目的を明確にしましょう。たとえば「新入社員が、○○ツールの設定手順を迷わず理解できる」のように、具体的なゴールを設定することで、Gemini への指示もより明確になります。
➤マニュアル利用者にあった粒度を意識する
マニュアルの利用者が IT に不慣れな場合、専門用語を避けたり、より詳細なステップに分けたりと、利用者のリテラシーに合わせた粒度で作成することが重要です。Gemini に指示を出す際にも、「パソコン操作に不慣れな人向けに、専門用語を避けて解説してください」のように指示を追加することで、よりわかりやすい出力が期待できます。
また、操作画面のスクリーンショットを挿入したい場合は、Gemini に「ここに○○のスクショを挿入する」などのメモを入れるように指示しておくと、後から編集する際にスムーズです。
➤Gemini に役割を与える
より精度の高いアウトプットを得るには、プロンプトに「あなたはプロのテクニカルライターです」のように役割を与えるのが効果的です。これにより、その役割にふさわしい、より専門的で洗練された文章が期待できます。
Geminiの「GEM」機能で、事前に役割を設定することも可能です。毎回のプロンプト入力時に役割を指定する手間を省くとともに、一貫した品質の文章生成につながります。
Google Workspace なら、Gemini 活用の幅が広がる!
セキュリティ上の注意点として、AI を利用する際は、機密文書や個人情報など外部に公開すべきでない情報は入力しない・アップロードしないことが大前提です。個人向けの無料版 Gemini は、入力されたデータが AI の学習に利用される可能性があり、機密情報を読み込ませると情報漏洩のリスクが高まります。
Google Workspace であれば、組織レベルのセキュリティが適用されるため、万が一 Gemini に機密情報を読み込ませてしまっても内容を保護できます。既存のドキュメントや社内データを参照させて分析を行い、より具体的で正確なマニュアルを作成するには、Gemini を安全に活用できる Google Workspace 導入が不可欠です。
⇒TSクラウドの Google Workspace 導入ガイド3点セットはこちらGemini をマニュアル作成に活用して、人材育成やナレッジ共有をスムーズに
Gemini を活用することで、時間と労力がかかっていたマニュアル作成を劇的に効率化します。実際の操作を動画で撮影し、Gemini にアップロードしてプロンプトを入力するだけでマニュアルのひな形が完成するため、担当者は自社のコア業務に時間を使えるようになるでしょう。
Google Workspace の Gemini を活用すれば、セキュリティを確保しながら、社内データを参照してより精度の高いマニュアルを作成する効果も期待できます。ぜひ、Gemini をマニュアル作成に活用して、人材育成やナレッジ共有をスムーズに進めていきましょう。


