コラム更新日:2026.02.19

生成 AI のビジネス活用や DX 化が進む中、 Google が提供する「 NotebookLM 」に大きな注目が集まっています。特定の資料を読み込ませ、その内容に基づいた回答を得られる機能は、膨大な情報を扱う現代のビジネスパーソンにとって非常に強力なツールです。

しかし、業務で利用するにあたって最も気になるのが「商用利用は可能なのか?」「社内の情報をアップロードしても大丈夫なのか?」という点ではないでしょうか。

本記事では、 NotebookLM の利用規約やセキュリティ、著作権に関するリスクを詳しく解説します。無料版と Google Workspace 版の違いについても比較していますので、導入を検討している企業の担当者様はぜひ参考にしてください。

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執筆・監修:TSクラウド編集部

Google Workspace 正規代理店のうち、最も高いランクのプレミア資格を持っています。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上へのサービス提供で培った知識と経験を活かし、Google Workspace の情報を発信しています。

目次

NotebookLM とは

NotebookLM は、 Google が開発した「 AI リサーチ・ノート作成アシスタント」です。同じく Google が提供する生成 AI Gemini がインターネット上の広大なデータから回答を生成するのに対し、 NotebookLM はユーザーがアップロードした特定の資料を主な情報源として扱うのが最大の特徴 です。

自動要約や根拠を示すインライン引用、対話形式のノート作成、音声生成などの機能を備え、情報の集約と分析を効率化。一般的な生成 AI では難しい「社内の特定資料に基づいた正確な回答」が可能なため、法的文書のチェックや製品マニュアルの要約などビジネス現場での活用に適しています。

NotebookLM は商用利用できる?

結論として NotebookLM は商用利用が可能 です。 ここでは、Google の利用規約等に基づき、解説していきます。

Google の利用規約上、商用利用は可能

Google の利用規約において、以下のような記載があります。

“Google の一部のサービスは、ユーザーによるオリジナル コンテンツの生成を許可しています。Google がそのコンテンツに対する所有権を主張することはありません。”

ここに記載されたサービスの対象には、NotebookLM も含まれています。したがって、NotebookLM で生成したコンテンツの所有権は、ユーザーに帰属し、同時に商用利用も可能と考えて問題ない といえるでしょう。

入力データが AI の学習に利用されないため安全

企業が生成 AI を利用する際、AI モデルへの無断学習などのリスクが懸念されます。しかし、Google は NotebookLM について「入力データをトレーニングに使用しない」と明言 しています。

“お客様のデータは保護されており、フィードバックを提供しない限り、NotebookLM のトレーニングに使用されることはありません。”

NotebookLM は、入力データが AI の学習に利用されないため安全といえるでしょう。

ただし、ユーザーが自発的に送信する「フィードバック」の内容については、機能改善を目的として Google の担当者が確認したり学習に利用したりする可能性があります。 そのため、フィードバック送信時には機密情報の入力に注意が必要です。

NotebookLM 利用時に知っておくべき著作権と法的責任

NotebookLM は非常に便利なツールですが、商用利用においては「著作権」と「法的責任」について正しく理解しておく必要があります。 技術が安全であっても、使い方が不適切であれば法的リスクを招く可能性があるからです。

ソース(アップロード資料)の著作権侵害に関する注意点

NotebookLM に資料を読み込ませる際、自社の資料やパブリックドメイン等を利用する際は問題ありません。しかし、他者の著作物(書籍、有料レポート、Web記事など)を権利者の許可なくアップロードし、業務(商用)で利用することは、サーバーへの保存行為自体が著作権法上の「複製」にあたり、「複製権」や「公衆送信権」に抵触する恐れがあります。私的使用の範囲を超えて利用する際は、必ず権利関係を確認することが大切です。

生成された回答の権利帰属と利用者の法的責任

NotebookLM で生成されたコンテンツの所有権は利用者に帰属しますが、それと同時に、そのコンテンツの利用に伴う一切の法的責任も利用者が負うことになります。

生成内容に起因して第三者に損害が発生した場合、その責任の主体は Google ではなく「利用者(企業)」です。特に商用利用においては、AI の回答をそのまま信頼するのではなく、情報の正確性を担保するために人間による内容精査(ファクトチェック)のプロセスを必ず運用に組み込むことをおすすめします。

NotebookLM を商用利用する際の 3 つの注意点

NotebookLM を安全に業務で利用するために、以下の 3 つのポイントを意識してください。

① 機密・個人情報の徹底管理

入力データが学習に利用されないとはいえ、クラウドサービスに情報をアップロードすることに変わりありません。利用に際しては「どのような情報をアップロードしてよいか」を明確にした AI 活用ガイドラインなどの社内規定を策定することが重要 です。

万が一のアカウントハック等のリスクを最小限に抑えるため、顧客名や住所などの個人情報はアップロードする前に「顧客A」のように匿名化しておくことを推奨します。

② 公序良俗の遵守

商用利用において、生成されたコンテンツが社会倫理に反していないか、差別的な表現を含んでいないかを確認することはきわめて重要 です。 Google の利用規約でも、有害なコンテンツの生成や拡散は禁止されています。ブランドイメージを損なわないよう、出力結果のトーン&マナーを最終的に人間が調整しましょう。

③ ハルシネーションのリスク対策

NotebookLM は、ソースに基づいた回答を行うため、一般的な AI よりも「ハルシネーション(嘘)」をつく確率は低いとされていますが、100 % 正確というわけではありません。 そのため、回答に表示されるソース番号をクリックし、元の資料と内容に乖離がないかを必ず確認しましょう。

また、ソースの記述が曖昧であったり、複数の資料で矛盾した内容が含まれていたりする場合、AI が誤った解釈をする可能性があることにも留意が必要です。

【比較表】無料版と Google Workspace の違い

NotebookLM は個人の Google アカウントでも利用できますが、企業が商用利用する場合には Google Workspace アカウント(法人アカウント)での利用を強く推奨します。個人アカウントと Google Workspace についてその主な違いを以下の表にまとめました。


  無料版(個人アカウント) Google Workspace(法人版)
AI 学習への利用有無 原則なし
(フィードバック時は除く)
一切なし
(規約で厳格に保護)
共有の範囲 指定した個人の Google アカウント 「組織内のみ」に制限した共有が可能
管理機能 ユーザー自身が管理 管理コンソールでサービス自体の ON/OFF が可能
サポート体制 ヘルプセンターのみ テクニカルサポートあり


ビジネスで利用する場合、「管理者が一括で利用状況を把握できるか」「規約によってより強固に法的保護が担保されているか」という点が大きな判断基準となります。

Google Workspace 環境下の NotebookLM であれば、万が一のインシデント発生時にもログを追跡できるため、コンプライアンス遵守の観点からも望ましい選択といえるでしょう。


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NotebookLM 活用を定着させる 2 つの条件

NotebookLM を導入するだけでなく、実務で成果を出し続けるためには、以下の 2 つの条件を整備することが重要です。

Google Workspace 管理機能による高度な安全確保

組織として NotebookLM を利用する場合、 Google Workspace の管理コンソールから適切な設定を行うことが第一歩 です。特定の部門のみに利用を許可したり、外部共有を制限したりすることで、情報漏洩のリスクを構造的に防ぐことができます。また、利用状況を定期的に監査し、不適切な利用がないかチェックすることも重要です。

社内教育とリテラシーの向上

NotebookLM の活用を定着させるには、利用者の適切な教育と意識改革が不可欠です。教育は二つの重要な柱で構成されます。

一つ目は、プロンプト(指示文)の教育とベストプラクティスの周知であり、具体的指示、ペルソナ付与、制約条件の明示、事例集共有を通じて、AI の性能を引き出す効果的な指示文作成スキルを習得させます。

二つ目は、リスク教育です。著作権・知財権、ハルシネーション(虚偽情報)のリスクなどを学び、機密情報を入力しないことを徹底的に指導。AI はあくまでアシスタントであり、最終的な判断、責任、品質保証は人間が行うという意識を組織全体で共有します。


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NotebookLM を安全に活用して業務効率化を

NotebookLM は、 Google の厳格なプライバシーポリシーのもと、商用利用可能な実用性の高いツール です。アップロードしたデータが AI の学習に利用されないという特性は、機密情報を扱うビジネスシーンにおいて大きなアドバンテージとなります。

一方で、著作権の遵守や内容の正確性の確認といった、利用者側の責任も忘れてはなりません。 Google Workspace による管理体制を整え、社内ガイドラインを遵守しながら活用することで、情報収集や資料作成のスピードは飛躍的に向上するはずです。NotebookLM を活用して業務効率化に取り組みましょう。

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