【福岡県】DXで生産性を最大化。Google Workspace導入に使える「賃上げ支援補助金」活用ガイド
コラム更新日:2026.04.22
昨今の物価高騰や人手不足の影響により、多くの中小企業が「賃上げ」と「生産性向上」という 2 つの大きな課題に直面しています。福岡県では、中小企業が抱える課題解決を支援すべく、 IT ツールや設備の導入を支援する「福岡県中小企業生産性向上・賃上げ緊急支援補助金」を実施しています。
中小企業における業務効率化に、Google Workspace といったクラウドツールの導入は有効な手段といえます。しかし、「自社が対象になるのか?」「Google Workspace の活用の仕方がわからない」と疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、補助金の概要から、 Google Workspace を導入する際の具体的な活用イメージ、申請時の注意点までを網羅的に解説します。補助金を賢く活用し、 DX による企業の成長を実現するための具体的な一歩を踏み出しましょう。
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執筆・監修:TSクラウド編集部
Google Cloud の「プレミア認定」を保有する、Google Workspace 正規販売代理店です。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上の導入支援実績( 2026 年 2 月時点)に基づき、Google Workspace の最新機能から活用術、DX推進に役立つノウハウを専門的な視点で解説しています。
※情報は記事公開(更新)時のものです。Google Workspace の仕様や価格は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式ページでご確認ください。
目次
福岡県中小企業生産性向上・賃上げ緊急支援補助金とは?
「福岡県中小企業生産性向上・賃上げ緊急支援補助金」とは、福岡県内の中小企業を対象にした、持続的な賃上げを実現するための「生産性向上」に向けた取り組みを支援する補助金制度です。
DX ( デジタルトランスフォーメーション )の推進や、新商品・新サービスの開発、省力化投資など、生産性を高めるための幅広い事業が対象となります。この補助金の最大の特徴は、単なる設備の更新だけでなく、「賃上げ」がセットで要件に組み込まれている点にあります。生産性向上と賃上げにより、人手不足などの経営課題を解決することで企業の競争力を高め、県内企業の足腰を強くすることを目的としています。
対象者や事業内容、補助金額は?
本補助金を活用するためには、いくつかの重要な要件を満たす必要があります。まずは、自社が対象となるかどうかを詳しく確認していきましょう。
対象者は「福岡県中小企業DX推進センター」の支援を受けている企業
補助金の対象となるためには、以下のすべての要件を満たしている必要があります。
- 福岡県内に本社又は主たる事業所を有すること
- 業務プロセスの効率化及び省力化に対する高い意欲を有すること
- 「福岡県中小企業DX推進センター」によるDX・生産性向上の支援を受けていること
- 従業員を雇用している場合、補助事業終了時までに事業場内最低賃金を30円以上引き上げること
大きなポイントとして、「福岡県中小企業 DX 推進センター」による専門家派遣等の支援を受けていることが求められます。闇雲に設備やツールを導入するのではなく、専門家のアドバイスを受けながら、自社の課題に基づいた実効性のある生産性向上計画を策定することが申請の前提となります。
補助金の活用を考えている企業は、まずは福岡県中小企業 DX 推進センターに生産性向上に関する支援を申し込みましょう。
補助対象の事業
本補助金の対象となる事業は、以下のすべてに該当するもの です。
- アドバイザーが必要かつ効果的であると認めて作成した「DX・生産性向上支援計画」、もしくはセンター長が妥当と認めた計画に位置づけられていること
- 交付対象者(申請する企業など)が福岡県内に有する工場や事業所、およびその従業員等を対象としていること
- 省力化等による生産性向上に効果的であること
- 知事が必要かつ適当と認めること
なお、以下のいずれかに該当する事業は補助の対象外となります。
- 補助事業と同一内容 of 事業について、県または他の公的機関から過去に補助金の交付を受けている、あるいは将来補助金の交付を受けることが確定している事業
- 他の事業者の委託を受けて行う事業
補助対象となる経費
補助金の対象となる経費は、事業の実施に直接必要なものに限られます。代表的な例は以下の通りです。
- 装置・ソフトウェア等の導入費:省力化等による生産性向上に効果的な装置やソフトウェア等の購入および改良費。また、クラウドサービス等の使用料やライセンス料、情報システム構築に係る委託料も含まれます。
- 治具・器具等の導入費:導入した装置等を効果的に活用するための治具や器具等の購入および改良費。
- 付随経費:上記1・2の装置等を導入する際に伴う、運搬費、据付費、社員の教育訓練費(セミナーや講座等の受講料)。
ソフトウェアは、本補助事業の目的である「生産性向上の課題解決」のためのみに使用する場合に補助対象となります。単なる省エネ空調機器やLED照明の新設・更新、什器、倉庫等の建物は補助対象外なので注意しましょう。
対象外となる経費
一方で、以下のような経費は補助の対象となりませんので注意が必要です。
- パソコン、タブレット、スマートフォンなどの汎用性が高い端末(ただし、事業専用として認められる特段の理由がある場合を除く)
- 公租公課・手数料等(消費税など)
- 補助事業期間外に発生した支払い
- 維持・管理に係る費用
- 不動産の取得費や賃料
- 人件費・旅費
- 中古品の購入費
- 撤去・処分費 など
その他、福岡県知事が本事業の目的として適当でないと認める経費は対象外となります。
補助率と補助限度額
補助率と補助限度額は以下の表の通りです。事業場内最低賃金(時給換算額)の引き上げ額に応じて割合と上限が変わります。
| 事業場内最低賃金引き上げ額 | 補助区分 | 補助率 | 補助限度額 |
|---|---|---|---|
| 30円以上60円未満 | 大規模支援 | 3分の2以内 | 2,000万円 |
| 小規模支援 | 3分の2以内 | 200万円 | |
| 60円以上 | 大規模支援 | 4分の3以内 | 2,250万円 |
| 小規模支援 | 4分の3以内 | 225万円 |
Google Workspace の導入は対象になる?
クラウドサービスの使用料やライセンス料は補助対象経費として認められているため、Google Workspace の導入費用が対象に含まれる可能性があります。Google Workspace のどのような費用が対象となるのか、詳しく見ていきましょう。
ライセンス利用料や導入時の初期設定費用などが対象に
Google Workspace は単なるメールツールではなく、ビジネスの生産性を根底から支えるインフラです。以下のような活用方法は、まさに本補助金が目的とする「生産性向上」に直結します。
Google Workspace を導入する場合、以下の費用が対象となる可能性があります。
- 使用料およびライセンス料:クラウドサービスの利用料金やライセンス費用
- 情報システム構築に係る委託料:自社に合わせたシステム構築や初期設定などを外部に委託する場合の費用
- 社員の教育訓練費:導入したシステムを活用するために、社員が受講するセミナーや講座等の受講料などの付随経費
ただし、補助対象となるかどうかは、導入目的や具体的な活用方法によって審査されるため、まずは「福岡県中小企業DX推進センター」に相談し、支援計画に盛り込める内容かどうかを確認する必要があります。
対象外となるケース
Google Workspace を導入する場合でも、以下のケースに該当すると本補助金の対象外と判断されてしまいます。
- 生産性向上の目的以外(汎用的な利用)とみなされた場合:単なるメールのやり取りや一般的な文書作成ツールとしてのみ利用するなど、汎用性があり目的外使用になり得ると判断された場合
- 事業実施期間外の使用料である場合:「事業実施期間内(交付決定の日から最長で令和 9 年 2 月 15 日まで)」のものに限られます。事業期間終了後に発生するランニングコストやライセンス更新料などは対象外です
- 交付決定前に契約や支払いをしてしまった場合: 補助金の「交付決定日」よりも前に発注、購入、契約等を済ませてしまった費用
- 支援計画に位置づけられていない場合: 専門家により、生産性向上に必要ないと認められた場合 など
クラウド活用をいち早く成功させ成果を最大化させるために、導入計画策定から初期設定、社員教育まで、お客さまの課題に合わせて伴走します。
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導入支援サービスを見る公募の申請受付期間
本補助金では、数回に分けて公募期間が設けられています。補助金の交付申請書の受付期限は以下の通りです。
- 1 次募集 令和 8 年 2 月 24 日(火曜日)必着
- 2 次募集 令和 8 年 3 月 31 日(火曜日)必着
- 3 次募集 令和 8 年 5 月 7 日(木曜日)必着
- 4 次募集 令和 8 年 6 月 9 日(火曜日)必着
なお、5 次募集以降については、詳細が決まり次第公表されるとのことですが、予算に達し次第終了の可能性があるため、応募を検討している場合は早めの申請をおすすめします。
申請の流れ
申請から交付と事業終了後に必要な対応までの全体的な流れは、以下 8 つのステップで進みます。
ステップ①福岡県中小企業DX推進センターへの支援申込み・計画作成
補助金の申請前に、まずは福岡県中小企業DX推進センターへ支援を申し込みます。専門家(診断スタッフ)の現場診断後、アドバイザーと共同で現状分析を行い、「DX・生産性向上支援計画」を作成します。この計画作成には 1 〜 2 か月程度かかるため、申請スケジュールから逆算して早めに申し込む必要があります。
ステップ②福岡県へ補助金の交付申請
作成した支援計画書や、導入予定設備の見積書・相見積書、賃金台帳などの必要書類を揃えましょう。募集の期日までに郵送、持参又は「ふくおか電子申請サービス」により申請を行います。
ステップ③審査・交付決定通知
提出した申請書類は有識者等による審査会で審査されます。審査を通過し適当と認められると、県から「交付決定通知書」が送付されます。
ステップ④補助事業の実施(発注・契約・支払い)
必ず「交付決定」を受けた後に、事業(機械装置の発注・購入、システムの構築、セミナー受講など)を開始します。交付決定日よりも前に発注や契約、支払いをしてしまった経費は補助対象外となるため注意しましょう。
ステップ⑤実績報告書の提出
経費の支出が確認できる書類(見積書、発注書、納品書、請求書、銀行振込受領書など)や導入設備の写真、賃金台帳などを添えて「福岡県中小企業生産性向上・賃上げ緊急支援補助金(令和 7 年 12 月補正分)に係る額の確定通知書」(様式第7号)を提出します。
提出期限:事業が完了した日の翌日から 14 日以内、または令和 9 年 2 月 15 日のいずれか早い日まで
ステップ⑥補助金額の確定・精算払請求
提出した実績報告書の審査(必要に応じて現地調査を含む)が行われます。事業成果が交付決定の内容や要件に適合していると認められれば、県から「額の確定通知書」が送付されます。通知を受け取ったら、速やかに「福岡県中小企業生産性向上・賃上げ緊急支援補助金(令和 7 年 12 月補正分)精算払請求書」(様式第 8 号)を提出します。
ステップ⑦補助金の支払い(交付)
請求手続き後、県から指定口座へ補助金が振り込まれます。補助金は原則として、自社で一旦経費を全額支払い終えた後に受け取る「精算払い(後払い)」となります。ただし、知事が必要と認める場合には、概算払いも可能となるため事前に相談してみるとよいでしょう。なお、支払いは原則銀行振込の実績で確認を行われます。手形払い、小切手払いはできません。
ステップ⑧事業終了後の成果報告
本補助金制度では、補助金の交付を受けた後も売上高や労働生産性の状況について県へ成果報告書を提出する義務があります。報告書は、事業終了月を含む決算期末およびその翌年度から 3 年間の計 4 回、毎会計年度終了後速やかに提出することが求められています。
補助金を申請する際の注意点
申請や事業実施における主な注意点は、以下の通りです。
- 支援計画の作成に 1 ~ 2 か月程度かかる
補助金申請に必要な「DX・生産性向上支援計画」の作成には、 1 〜 2 か月程度かかるため、応募締切から逆算して、早めにセンターへ相談・申込みを行いましょう。 - 交付決定前の契約・発注は対象外
補助金の「交付決定日」よりも前に発注、購入、契約などをしてしまった場合、補助金の対象外となります。必ず交付決定通知を受け取ってから該当の事業を実施しましょう。 - 原則「精算払い(後払い)」
補助事業にかかる経費は、一旦自社で全額を支払う必要があります。事業完了後の精算払いとなるため、事前に資金繰りを確認しておきましょう。 - 支払いは「銀行振込」のみ
経費の支払いは、原則として銀行振込の実績で確認されます。そのため、手形払いや小切手払いはできません。 - 相見積もりが必要
導入する機械装置や治具等の見積書は、原則 2 社以上の相見積もりが必要となります。どうしても1社からしか取れない場合は、「1 社見積の理由書」の提出が求められます。
よくある質問
補助金の申請に際して、よく寄せられる質問をまとめました。
Q|個人事業主で、県内と県外に複数店舗があります。対象ですか?
A| 福岡県内に本社または主たる事業所を置く個人事業主が対象となります。ただし、補助金の対象となる事業は、原則として県内に有する事業所やその従業員等を対象として実施されます。
Q|補助金は請求してからどのくらいの期間で振り込まれますか?
A| 具体的な期間は明記されていませんが、スケジュールの目安によると、実績報告書を提出後、概ね 1 〜 2 か月程度かかるのが一般的です。事業完了から実際の入金まではタイムラグがあることを想定しておきましょう。
Q|補助金の相談先は?
補助金制度に関するお問い合わせは以下で実施されています。
福岡県商工部中小企業技術振興課 技術支援係
〒812-8577
福岡市博多区東公園7番7号
電話:092 – 643 – 3433
ファックス:092 – 643 – 3436
E-mail: gijyutsushien@pref.fukuoka.lg.jp
福岡県中小企業 DX 推進センターによる支援については以下へ問い合わせましょう。
福岡県中小企業 DX 推進センター
〒 812 – 0046
福岡県福岡市博多区吉塚本町 9 – 15
福岡県中小企業振興センター 5 階
TEL: 092 – 292 – 8890 / FAX: 092 – 929 – 8688
E-mail:info@f-seisanseikojo.jp
Q|TSクラウドでは、補助金の申請代行は行っていますか?
いいえ。誠に恐縮ながら、申請はお客さまご自身で行っていただく必要があります。
補助金を活用して Google Workspace 導入を一歩先へ
「福岡県中小企業生産性向上・賃上げ緊急支援補助金」は、福岡県の中小企業が DX を推進し、従業員の賃上げを実現するための強力な追い風となる制度です。
Google Workspace のようなクラウドツールの導入は、単なる IT 化ではなく、個々の従業員がよりコア業務に集中できる環境を整えるための「投資」となり得ます。
しかし、ツール導入後の「定着」こそが、本当の意味での生産性向上を左右します。「どのプランが自社に最適か分からない」「導入後の設定や操作が不安」という課題をお持ちの方は、ぜひ一度 株式会社 TSクラウド へご相談ください。
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