Google Workspace Essentials とは?無料版と有料版の違いを比較
コラム更新日:2024.12.11
Google Workspace には、Business ・Enterprise の2つのエディションが主要となっています。このほかに、従来の Google Workspace の機能から Google ドライブや Google Meet、Google Chat など一部の機能のみを使用できるように切り出したエディションを Essentials エディションといいます。
既存のメールシステムを維持できるのが特徴であり、「メールは今のものを使いながらビジネスツールを新たに導入したい」「低コストで必要最低限の機能を使いたい」といった方におすすめです。
今回の記事では、Essentials エディションの概要をはじめ、無料で使える Essentials Starter エディションと Essentials の有料エディションとの違いなどについて解説します。
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Google Workspace Essentials エディションとは?
Google Workspace Essentials エディションとは、既存のメールシステムを維持しながら、Google Workspace の基本的なコラボレーションとコミュニケーションツールを利用できるエディションです。
Essentials エディションには、無料版の Essentials Starter のほか、有料版の Essentials(※新規受付停止)、Enterprise Essentials、Enterprise Essentials Plus が用意されています。
➤Essentials エディションの料金プラン
Essentials Starter は、ビジネス用のメールアドレスがあれば申し込みが可能で、料金はかかりません。一方、有料版の Enterprise Essentials と Enterprise Essentials Plus の料金は、非公開となっています。お問い合わせ時のヒアリング実施後、お見積りを作成させていただきます。お気軽にお声がけください。 ⇒料金について詳しく聞く
➤Essentials エディションの注意点
Essentials エディションに申し込む際は、「企業ドメイン(独自ドメイン)のメールアドレスが必要です。企業ドメインとは、末尾が @[組織名].com のアドレスを指します。Gmail をはじめとしたフリーメールでは申し込みできません。ビジネス用の Gmail を利用したい場合は、Google Workspace のほかエディションの導入をご検討ください。
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【無料版】Google Workspace Essentials Starter とは
Google Workspace Essentials Starter とは、最大100人までのユーザーを対象とした無料で使えるプランです。また、利用にあたって試用期間や制限時間がない点も、特徴の一つです。ここからは、Essentials Starter で使える機能や、Essentials Starter が向いている企業について詳しく見ていきましょう。
➤Essentials Starter で使える機能
Google Workspace Essentials Starter は、ユーザー1人あたり 15GB のストレージ容量を無料で利用できます。基本的な Google Workspace のアプリケーションにアクセスでき、チーム単位でのファイル共有や保存、同時編集も可能です。無料版の Essentials Starter で使える機能を表にまとめました。
アプリ | 特徴 |
---|---|
Google ドライブ | ・さまざまなファイルをクラウド上に保存できるオンラインストレージ ・リアルタイムでの共同編集機能 |
Google ドキュメント | ・オンライン文書作成ツール ・複数人による同時編集、編集内容の自動保存 |
Google スプレッドシート | ・オンライン表計算ツール ・複数人による同時編集、編集内容の自動保存 |
Google スライド | ・オンラインプレゼンテーション作成ツール ・テキストや図形、画像などを組み合わせた、効果的なプレゼンテーションの作成、同時編集 |
Google Meet | ・オンラインビデオ会議ツール ・最長60分の会議が可能 |
Google Chat | ・1対1のやりとりからグループチャットまで対応しているメッセージプラットフォーム ・会話をスレッド化してプロジェクトの作業進捗管理が可能 |
Google カレンダー | ・チームや組織のスケジュールを共有できるカレンダーツール ・会議の予約やスケジュール管理に活用 |
Google Keep | ・オフラインで使えるメモツール ・リマインダー設定やラベル編集機能、タスク管理 |
Google フォーム | ・設問をテキストで打ち込み、設問形式を選ぶだけでアンケートを作成できるツール ・効率よくアンケートの集計作業が可能 |
ほかにも、チームメンバーの追加や削除など、チームの管理も可能です。
なお、Essentials エディションでは提供されていない Gmail などのツールをはじめ、より広範囲なサービスを利用したい場合は、Business エディションや Enterprise エディションがおすすめです。
➤Essentials Starter が向いている企業は?
Google Workspace Essentials Starter が向いている企業として、次のような特徴が挙げられます。
- 従業員数100人以下
- 既存のビジネスメールのアドレスをそのまま使用したい企業
- 小規模なチームや企業、スタートアップ企業
- コストを抑えながら効率的なコラボレーションを実現したい企業
- すでに Google サービス(ドキュメントやスライドなど)を使用しており操作性に慣れている
一方で、ストレージ容量の制限や一部の機能制限があります。「ストレージ容量を増やしたい」「長時間のオンライン会議が必要」「より高度なセキュリティレベルを選択したい」といった目的に合わせて、次のエディションも検討するとよいでしょう。
Enterprise Essentials、Enterprise Essentials Plus とは
Google Workspace Enterprise Essentials、Google Workspace Enterprise Essentials Plus は、有料版の Essentials エディションです。有料版になるとユーザー数の制限がなくなり、ストレージ容量の増加や Google Meet の会議の最長時間が延長されます。また、ドメインの所有権を証明することで、より高度なビジネス機能を利用できるようになります。
Essentials Starter | Enterprise Essentials | Enterprise Essentials Plus | |
---|---|---|---|
料金 | 無料 | お問い合わせ | お問い合わせ |
ユーザー数 | 100人まで | 無制限 | 無制限 |
容量 | 15GB | ユーザーあたり1TB | 5TB(プール) |
Google Meet 会議の最長時間 |
60分 | 24時間 | 24時間 |
➤Enterprise Essentials は高度な機能と大容量で大規模なビジネスにも対応
Enterprise Essentials は、無料版の Essentials Starter に比べて、より便利な機能を多数備えています。Google Meet のオンラインビデオ会議の最長時間は24時間、最大参加人数は250人に拡大。Goolge ドライブの保存容量は、ユーザー1人あたり 1TB と大容量です。管理機能やセキュリティ対策機能も充実しており、大規模なビジネスにも対応しています。
➤Enterprise Essentials Plus は企業向けエディションの最上級プラン
Enterprise Essentials Plus は、Google Workspace のすべての機能をフル活用できる、企業向けエディションの最上級プランです。Google Meet の最大参加人数は1000人、Google ドライブの保存容量はユーザー1人あたり 5TB に拡大。セキュリティとコンプライアンスの最先端機能を搭載し、生産性とコラボレーションを促進します。
➤Enterprise Essentials や Plus が向いている企業は?
Enterprise Essentials、Enterprise Essentials Plus が向いている企業は以下になります。
Enterprise Essentials が向いている企業
- 従業員が300人以上である
- 組織として利用するクラウドストレージ容量が「1TB×ユーザー数」で十分である
- 企業内で Gmail が不要である
- ビデオ会議を録画して Google ドライブに保存したい
- 大規模なプロジェクト管理や複雑なワークフローなど、高度なコラボレーション機能を必要とする企業である
- テキストチャットツールである Chat を導入したい
- パソコンやスマートフォンでタスクを追跡できる Google ToDoリストを利用したい
- アカウント(ID)管理機能や高度なセキュリティ機能が使いたい
Enterprise Essentials Plus が向いている企業
- 従業員が300人以上である
- 大きなクラウドストレージを使用したい
- Google Meet(ビデオ会議)への最大参加人数が1000人以内である
- ビデオ会議を録画して Google ドライブに保存したい
- Google Meet ライブストリーミングを利用したい(最大視聴人数10万人)
- コネクテッドシート BigQuery データコネクタを利用したい
- Google Workspace の利用状況、勤務形態、チーム間のコラボレーションなどのデータを分析したい(ワークインサイト)
- AppSheet Core を利用したい
- データ リージョン、セキュリティ センター、アクセスの透明性などの高度な管理機能が必要である
- データ損失防止 (DLP)やコンテキストアウェアアクセスなど、より高度なセキュリテイ機能がほしい
➤無料版では使えない!有料版ならではの機能
無料版の Essentials Starter には備わっていない機能で、有料版の Essentials エディションで使える機能の一部をご紹介します。
訴訟に備えデータ保持と電子情報開示を行う Google Vault の利用
Google Vault とは、情報ガバナンスや eDiscovery、規制に関する監査に備えて、Google Workspace の Gmail で送信したメールやチャット記録のアーカイブ、データ管理、保全を行うサービスです。
Google Vault は、例えば不祥事による裁判が起きた際、Google ドライブ内などにある過去のログを素早く掘り出し、裁判所へ電子情報開示が可能です。いつ起きるかわからない訴訟のリスクを考えると、Google Vault は企業にとって重要なツールといえるでしょう。
【関連記事】:Google Vaultとは。使い方や価格、その機能を解説。
安心のセキュリティ!高度なエンドポイント管理
エンドポイント管理とは、企業が所有する多様なデバイス(エンドポイント)を、一元的に管理し、セキュリティを強化するための機能です。Google Workspace のエンドポイント管理はエディションにより機能が異なり、「基本」「高度」「エンタープライズ」の3つに分かれています。有料版の Essentials エディションでは、高度なエンドポイント管理機能の利用ができ、基本のエンドポイント管理に加えて、デバイスのセキュリティ強化や詳細な管理などが可能になります。
【比較】Essentials エディションと Business エディションの違い
Google Workspace のエディションを検討する際に、Essentials 以外のエディションと比較したい場合もあるかと思います。そこで、よく比較されている「Essentials Starter」「Business Starter」「 Enterprise Essentials」の3つのエディションの料金や特徴、サービス、ユーザー数、ストレージ容量について表にまとめました。機能によってはドメインの所有権を証明する必要があります。
Essentials Starter | Business Starter | Enterprise Essentials |
|
---|---|---|---|
料金 | 無料 | 1ユーザーあたり680円/月 | 問い合わせ |
特徴 | Gmail を使用しない生産性向上ツールとコラボレーション ツール | 1~300人までのユーザーを対象としたビジネス向けの生産性向上ツール | 無制限のユーザーに対する高度な機能と大容量のストレージプール、優れたセキュリティと管理機能を利用できるツールセット |
サービス | ・Google Meet ・Google ドライブ(マイドライブのみ) ・ドキュメント ・スプレッドシート ・スライド ・Google Chat ・カレンダー ・Google Keep ・Google フォーム |
・Gmail ・Google Meet ・Google ドライブ(一部機能制限あり) ・ドキュメント ・スプレッドシート ・スライド ・Google Chat ・カレンダー ・Google Keep ・Google フォーム ・エンドポイント管理 ・ビジネス向け Google グループ ・AppSheet Core |
・Google Meet ・Google ドライブ ・ドキュメント ・スプレッドシート ・Google スライド ・Google Chat ・カレンダー ・Google Keep ・Google フォーム ・エンドポイント管理 ・ビジネス向け Google グループ ・AppSheet Core |
ユーザー数 | 100人 | 1~300人 | 無制限 |
ストレージ容量 | 1ユーザーあたり 15GB | 30GB(プール) | 1TB(プール) |
Google Meet 最長時間 |
60分 | 24時間 | 24時間 |
Google Meet 最大参加人数 |
100人 | 100人 | 250人 |
Google Meet 録画機能 |
不可 | 不可 | 可能 |
\ より詳しいエディションの機能や料金比較はこちら /
高度な機能・サービスを求めるなら有料プランがおすすめ
Google Workspace Essentials エディションは、各プランによって使える機能が異なります。どのエディションが適しているかは、今回の記事で紹介している「無料・有料で使える機能」や「向いている企業」などを参考にしてください。ビジネスで利用する場合は、高度な機能・サービスが利用できる Enterprise Essentials や Enterprise Essentials Plus、Gmail を使用したい場合は、Business エディションや Enterprise エディションをおすすめします。この機会に、組織の状況やニーズに合ったエディションを検討してみてはいかがでしょうか。
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