コラム更新日:2025.11.18

「Gmail や Google ドライブは、無料で使えて便利」そう感じている方も多いかもしれません。しかし、ビジネスで利用する場合、「情報漏洩が心配」などといったセキュリティや管理面で不安を感じるときもあるのではないでしょうか。

この記事では、「有料版では具体的に何が変わる?」という疑問に答えるべく、Google Workspace の有料版と無料版の違いを比べながら、わかりやすく解説します。

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執筆・監修:TSクラウド編集部

Google Workspace 正規代理店のうち、最も高いランクのプレミア資格を持っています。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上へのサービス提供で培った知識と経験を活かし、Google Workspace の情報を発信しています。

Google Workspaceプラン選択ガイド

Google Workspace 有料版は無料版とどこが違う?

Google Workspace とは、Google の便利なツールを、企業向けに機能を強化した「有料」サービスです。まずは、有料サービスの Google Workspace(以下「有料版」) と Google の無料アカウント(以下「無料版」)の主な違いを、機能ごとに比べて紹介します。

Google ドライブ|ストレージの容量・機能

無料版の Google ドライブは 15 GB という容量制限があり、ビジネスで扱うデータ量が増えるにつれて容量不足に陥りやすくなります。

有料版では、プランに応じて 30 GB から 5 TB の大容量ストレージが使用可能。また、メンバーがアクセスできる共有の保管庫「共有ドライブ」も使えるようになります。

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セキュリティ|組織的な管理

無料版では、セキュリティに関する設定は、実質各個人の意識やリテラシーに依存する形になります。

これに対して、有料版である Google Workspace は、社員のアカウントを組織的に管理できます。従業員のアカウント作成や削除、パスワードのリセットなど、管理者が一括でコントロール可能です。

メールアドレス|独自ドメインの利用

無料版の Gmail アカウントは、「●●●@gmail.com」といったアドレスを使用するため、ビジネスシーンにおいてはやや信頼感に欠ける印象があるばかりか、不審なアドレスからの通知と判断されてしまう場合があります。

有料版では、「@tscloud.co.jp」のような社名やサービス名を含む独自ドメインのメールアドレスを利用可能。信頼性の担保やブランディングにつながります。

独自ドメインを使うメリットについては、次の記事で詳しく解説しています。

Google Meet|参加人数や時間、録画機能

無料版は Google Meet のミーティング時間や参加人数に制限がありますが、有料版の Google Workspace では大人数・長時間の Web 会議を開催可能です。

さらに有料版では「録画機能」も使用可能に。ボタンをクリックするだけで会議を録画して、自動でドライブに保存できます

Google カレンダー|共有機能や日程調整の自動提案

無料版 は、会議の日程調整 を行う際、メールなどで参加者に候補日を送り、返信を待つというやり取りが必要です。

しかし、有料版の Google Workspace なら、Google カレンダーを使って日程調整の手間を大幅に削減できます。

<Google Workspace のみ利用できる機能>

  • Google カレンダーの共有機能 により、チーム内でお互いの空き時間を一目で確認できる
  • 最適な日時を自動提案してくれる(参加者が多い場合でも、全員の予定が合う日時を自動的に洗い出す「おすすめの時間」機能が使えます)

Gemini|使える種類やセキュリティの違い

無料版 の Gemini アプリは基本的な機能に留まるため、高度なリサーチ や日常的な業務で本格的に活用するには、機能が制限されており、不十分だと言わざるを得ません。

有料版の Google Workspace は追加料金なしで、 Gemini の高度な機能を利用できます。

<有料版 Google Workspace で使える Gemini の種類>

  • Gemini アプリ
  • Google Workspace with Gemini
  • NotebookLM in Pro(一部のプランではNotebookLM)

これらにより各アプリと連携しながら、Gemini による高度な業務支援が実現可能です。

また、無料の Gemini では「入力した情報が AI の学習に利用される」という懸念がありますが、有料版ではユーザーと Gemini とのやりとりが AI の学習に利用されることはありません

【比較表】Google Workspace 有料版と無料版の主な違い

Google Workspace 有料版と無料版のサービスの違いを表にまとめました。

項目 無料版 有料版
メールアドレス @gmail.com のみ 独自ドメイン利用可能
(例:@tscloud.co.jp)
ストレージ容量 15 GB/ユーザー 30 GB ~ 5 TB 以上/ユーザー
(プランによる)
組織としての管理機能 なし あり
セキュリティ ユーザーに依存 高度なセキュリティ機能
サポート
  • ヘルプセンターへ問い合わせ
  • コミュニティで質問
  • ヘルプセンターへ問い合わせ
  • 電話、メール、チャットで相談
  • 代理店のサポート ※
Google Meet
  • 1 対 1 の場合は 24 時間
  • 3 人以上は最長 1 時間
  • 最大 100 人
  • 最長 24 時間
  • 最大 1,000 人
    (プランによる)


※販売代理店によるサポートは、代理店によって提供内容が異なります。

無料版はあくまで個人向けで、有料版は組織的な管理、セキュリティ、共同作業の効率化などの面で、利便性が高いといえるでしょう。

Google Workspace の有料版について、「どのプランを選べば最適?」「現在の環境からスムーズに移行できる?」などといった疑問を抱えていませんか?具体的なことがお決まりでない場合も、迷ったらまずは無料相談をご利用ください。Google Workspace の正規代理店であるTSクラウドの担当者が、ご質問にお応えします。

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Google Workspace 有料版のプランの種類と選び方

Google Workspace の有料版には、複数のプランが用意されています。ここでは、主要な3つの「Business」プラン内容と選び方をご紹介します。

コスパ重視のシンプル機能で選ぶ「Business Starter」プラン

個人事業主、スタートアップ、従業員数が少なめの企業に向いているプランです。

有料版の基本的な機能(独自ドメインのメール、1 ユーザーあたり 30 GB のクラウドストレージ、管理機能、サポートなど)を備えています。

「まずはコストを抑えて有料版を使いたい」という場合におすすめです。

容量と録画機能なら「Business Standard」プラン

動画ファイルやデザインデータといった容量の大きいファイルを扱うチームや、大量の資料を保管・共有する企業に適しています。扱うデータ量が多い企業や、Web 会議やウェビナーを頻繁に開催する企業に特におすすめのプランです。

Google Meet の録画機能が使えるようになるのもこの Business Standard からで、重要な会議の内容を記録し、参加できなかったメンバーへの共有や議事録作成に役立てることができます。

高度なセキュリティを求めるなら「Business Plus」プラン

個人情報や機密情報などを扱う業種に最適のプランです(例:士業、医療機関、金融、コンサルティングなど)。

Business Standard の全機能に高度なセキュリティ機能が追加されており、データの保持・検索、Google のサーバー上で認証・承認が可能となります。自社の社会的信用を守り安心してビジネスを展開していく上で、非常に重要なプランといえるでしょう。

Microsoft 365 からみた Google Workspace 有料版の特徴とは?

Microsoft 365 と Google Workspace の主な特徴をまとめると以下のようになります。両サービスとも複数プランがありますが、ここでは中小企業向けでよく選ばれるプランの月額(年払い)を記載しています。

Google Workspace

<特徴> 情報共有と共同作業の容易さ、高い検索機能
<料金プランの一例> Business Starter:¥800/Business Standard:¥1,600/Business Plus:¥2,500

Microsoft 365

<特徴> Officeシリーズとの互換性、高度な機能と豊富なテンプレート
<料金プランの一例> Business Basic:¥899/Business Standard:¥1,874/Business Premium:¥3,298

Google Workspaceは、ひとつのファイルに複数人がアクセスし、リアルタイムで共同作業ができるのも特徴です。多拠点での連携や、迅速な情報共有を実現したい企業におすすめといえるでしょう。

Google Workspace 有料版の導入時に必要な準備

Google Workspace 有料版を導入する場合、どのような作業が必要になるのでしょうか。特に重要となる2点について紹介します。

Google Workspace 移行に向けた技術的要件

Google Workspace に移行する際の、主な確認事項を紹介します。

    <データの移行計画>
  • 現在利用しているメールやファイルなどのデータを、新しい Google Workspace アカウントへ移行する場合、どのように行うかを計画します。Google の提供するデータ移行ツールや、販売代理店のサポートの活用を検討しましょう。
  • <独自ドメインの準備と設定>
  • Google Workspace を利用するには、自社で利用する独自ドメインの取得と、 DNS設定(ドメイン所有の検証/ MX レコード等の変更)などが必要です。
  • <セキュリティ ポリシーの策定>
  • 2 段階認証の強制など、管理コンソールで設定するセキュリティポリシーを事前に決定しておきます。

「導入して終わり」にしないための運用戦略

Google Workspace の導入効果を最大限に引き出すため、ツール定着化に向けて以下の準備を進めておくことが求められます。

    <利用ルールやマニュアルの作成>
  • 各ファイルの保存場所、共有範囲などの利用ルールや、操作マニュアルを作ります。アクセス権限を整理しながら、共有ドライブを構築するため、現状の案件や業務の棚卸しをしておくとスムーズです。
  • <活用に向けた担当者の選任>
  • 必須ではありませんが、Google Workspace の活用をリードする担当者を決めておくとよいでしょう。従業員からの質問対応や新しい機能の紹介、「これ便利!」といった活用例の共有を行う体制を構築しやすくなります。


「有料版の導入に興味はあるが、移行作業が大変そう」「定着するか不安」といったお悩みを抱えていませんか?

特に初めての導入の場合、導入初期につまづくと、せっかくの導入効果が半減してしまいます。TSクラウドでは、お客様のご状況をうかがいながら、Google Workspace の導入や各種設定をご支援しております。

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Google Workspace に関する Q&A

導入を検討する方からのよくある質問にお答えします。

Q. 無料の Gmail をビジネスで使い続けるリスクは?

無料アカウントは、管理機能がなく、セキュリティ機能も不足していることから、社員の操作ミスによる情報漏洩など、ビジネスリスクが常に伴います。

加えて、無料アカウントで何か問題が発生した際は、有料版のような企業向けサポートがないため自力で解決する時間的・精神的な負荷が発生します。

予期せぬトラブルを回避し、事業の継続的な成長を目指すためにも、有料版への切り替えをおすすめします。

Q. 現在の無料アカウントからデータを移行できますか?

はい、お使いになっている無料アカウントのメールや Google ドライブ内のファイルなどを、有料版のアカウントへ移行可能です。

Google が提供する公式の移行ツールを使う、Google Workspace の導入を支援する代理店のサポートを利用するなどの方法があります。

TSクラウドでは、お客様の大切なデータをトラブルなくスムーズに移行できるよう、専門家による導入支援サービスをご用意しています。

Google Workspace導入支援サービス

Q. 契約後にプランを変更することはできますか?

はい、Google Workspace の契約後のプラン変更は可能です。

たとえば、最初はコストを抑えるために「Business Starter」でスモールスタートし、事業の成長や従業員の増加に合わせてより機能が充実した「Business Standard」や「Business Plus」へアップグレードするといったことが可能です。ただし、変更手続きの詳細は代理店など契約先によって異なるため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

TSクラウドでは、お客様のご要望に応じたプランの選定、変更のご相談も受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

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ビジネスの成長と信頼は、最適なツール選びから

この記事では、 Google Workspace の有料版と無料版の違いを比較し、有料版がビジネスに向いている理由やプランの選び方などを紹介しました。

無料アカウントの手軽さは魅力的ですが、顧客や取引先などの信頼を得て、自社の情報資産を守っていくには、有料版の導入が賢明な選択といえます。

具体的なプランでお悩みの場合は、正規販売代理店である TS クラウドへぜひ一度ご相談ください。

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