Google Workspace で総務が変わる!経理や人事での活用例
コラム更新日:2025.07.29
「あの書類はどこ?」「この申請手続きの今の状況は?」総務では、日々こうした確認作業に追われていませんか。紙の書類管理や非効率な申請フローは、見えないコストとなり業務を圧迫します。今回は、コラボレーションツールである Google Workspace を活用し、総務の悩みを解決する具体的な方法を解説します。
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執筆・監修:TSクラウド編集部
Google Workspace 正規代理店のうち、最も高いランクのプレミア資格を持っています。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上へのサービス提供で培った知識と経験を活かし、Google Workspace の情報を発信しています。
総務の手続きや事務処理の負担やムダを省きたい!
経理や人事、社内の備品管理まで、総務部門の業務は非常に多岐にわたります。多くの企業が「紙での管理」や「アナログな手続き」によって、以下のような課題を抱えています。
- 紙の書類が多く必要なものがすぐに見つからない!
- 申請・承認に手間と時間がかかる!
- 業務ノウハウが属人化していて、担当者がいないとわからない!
- 社内からの問い合わせの対応に追われて業務が進まない!
これらの課題は、生産性の低下や人的ミスの原因となるだけでなく、テレワークといった柔軟な働き方を阻害する要因にもなります。 そこで注目されるのが、Google Workspaceを活用した業務改善です。具体的な使い方を知ることで、これらの課題の多くが解決可能です。次の章では、Google Workspace でできることを具体例で見ていきましょう。
【活用例】Google Workspace を使ってできること。総務の仕事はこう変わる!
Google Workspace を導入すると、日常の業務は具体的にどのように変わるのでしょうか。総務のよくある業務シーンでの活用例をご紹介します。
➤請求書のペーパーレス処理
導入前
- 紙の請求書を支払い後にファイリングして管理
- 過去の請求書を探すのにも手間がかかる
導入後
- 紙の請求書はスキャンしてGoogleドライブに保存
- 検索機能で必要なファイルがすぐに見つかる
- 共有リンクで回覧できるため出社せずに処理が完結
紙の請求書管理は、保管や探すのに手間がかかります。Googleドライブを活用すれば、 スキャンした請求書をデータで一元管理 。ファイル名で検索すればすぐに見つかり、共有も簡単。いつでもどこでも経理処理が可能になります。
➤脱ハンコ!稟議書のスピード承認
導入前
- 紙の稟議書で関係者が回覧
- 関係者の出張などで承認が滞る
導入後
- Googleドキュメントで作成した稟議書を共有機能で回覧
- 関係者は手間をかけずに承認が可能
- スマートフォンからでも確認・承認が可能
紙とハンコに頼った稟議は、テレワークの大きな障壁でしょう。Googleドキュメントを使えば、オンラインで稟議書を回覧・承認できます。スピード感をもった意思決定が可能です。
➤備品申請から管理までの自動化
導入前
- 備品申請は口頭や紙のメモ
- 手書きの管理簿で在庫を管理
- 発注のタイミングが遅れがち
導入後
- Googleフォームで備品申請を受け付け
- 申請内容はスプレッドシートに自動記録
- 在庫数と連動させれば、発注管理も効率化
アナログな備品管理は、申請や在庫確認、発注においても手間がかかります。Googleフォームで申請を受け付ければ、申請履歴はスプレッドシートに自動で蓄積。 いつ誰が何を必要としているか一目でわかる ため、在庫管理や発注業務の効率が大幅に向上します。
➤リアルタイムでの予実管理
導入前
- 各部門が個別のExcelファイルで予実を管理
- 経営会議の前に経理が手作業で集計
導入後
- Googleスプレッドシートで予実管理表を共有
- 各担当者が同時に更新でき、データは常に最新の状態
- 経営層はいつでもリアルタイムで状況を把握できる
部門ごとに分散したExcelでの予実管理は、集計に手間がかかります。Googleスプレッドシートなら、一つのファイルをメンバー内で同時に編集可能。 常に最新の状況を「見える化」 できます。
➤人事労務の手続きや情報管理も簡単に
導入前
- 社員に書類を渡して記入してもらう
- 書類の不備や回収漏れが多い
- 人事担当者の確認や転記作業の負担大
導入後
- Googleフォームで情報入力フォームを送付
- 雇用契約書などの必要書類もデータで受け付け
- データはスプレッドシートで一元管理→関係者のみと共有
人事労務は、書類のやり取りや転記作業に追われがちです。Googleフォームとスプレッドシートを使えば、 転記は不要。必要な情報をオンラインで収集し、まとめて管理できます。
➤日程調整も楽々!どこにいてもオンラインで会議
導入前
- 会議や面談の日程調整はメールで何度もやりとり
- 関係者のスケジュール調整に時間がかかる
- 会議当日の移動の負担やコスト
導入後
- Googleカレンダーで関係者の空き時間が一目でわかる
- 予定を保存するだけで、Google Meetのビデオ会議リンクが自動で発行
- 招待メールも自動で作成され、ワンクリックで関係者全員に送信
複数人が参加する会議や面談の日程調整は、メールの往復や空き時間の確認に手間がかかるでしょう。 Googleカレンダーなら全員の空き時間を一目で確認でき、予定を確定するだけでメンバー全員に招待メールが自動的に送信されます。 オンライン会議の参加に必要なURLも自動で作成・メール添付されるため、毎回会議用のURLを設定する必要がありません。
➤「あれどこ?」がなくなる社内ポータル
導入前
- 社内規定や申請書がさまざまな場所に散在
- 更新情報が埋もれがちで最新ルールが周知されない
- 総務への確認や問い合わせが頻発
導入後
- Googleサイトで社内情報を集約したポータルサイトを構築
- 総務担当者が簡単に更新
- 社員は必要な情報にいつでも自分でアクセス可能
Googleサイトは、専門知識がなくても簡単にポータルサイトが作れる機能です。この機能を使って社内ポータルを作成すれば、社員は自主的に情報を探せるようになります。
➤オンライン研修なら自主的な学習が可能
導入前
- 集合研修が基本で、参加できない社員へのフォローが必要
- 過去の研修資料が見つけにくい
導入後
- Google Classroomを活用し、資料や動画を集約
- 研修コースごとに「クラス」を作成し、いつでも学習できる環境を提供
- クイズ機能でテストやアンケートを簡単に実施
集合研修は、場所や時間の制約が大きいのが課題でした。Google Classroomを活用すれば、資料や動画の配布、課題の提出までClassroom上で完結。 手間が削減できるだけでなく、資料や動画をまとめておけば、社員が自分のペースで学習できる環境が実現します
業務を自動化できる!Google Apps Script (GAS)
Google Workspace の最大の魅力は、 バックオフィスの作業的な業務をGoogle Apps Script を使って「自動化」できる 点にあります。例えば、以下のような自動化が可能です。
| 備品の在庫管理→発注依頼の自動化 | スプレッドシートで管理している備品在庫が、設定した数を下回ったら、総務の発注担当者に自動でアラートメールを送信 |
|---|---|
| 書類の未提出者のチェック→リマインド | スプレッドシートで全社員の提出状況を管理し、自動で定期的に未提出者を抽出。さらに、提出を促すリマインドメールに、該当社員の名前を自動挿入して送信 |
Google Apps Script によって、人による「確認」や「担当者への連絡」をなくすことで大幅に総務の業務を効率化できます。
Google Workspace 導入事例:株式会社トーイツ
創業100年を超える建築資材販売の総合会社、株式会社トーイツ。アナログな業務環境からの脱却を目指し、Google Workspace を導入。それまで外部に任せていたドメインの管理を内部でやることに不安もありましたが、デジタルツールに不慣れなスタッフもスムーズに導入できました。
これまで口頭や紙が主流だった予定管理は Googleカレンダーでリアルタイムに共有可能に。場所やデバイスを問わず利用できる Gmail によってメール業務の利便性も大幅に向上しています。
導入事例記事:業務システムをGoogle Workspaceに統一し、アナログな業務環境から脱却。初心者でも管理が簡単に
導入前に確認!料金プランと失敗しないための2つのポイント
Google Workspace の導入を考えるときに、確認しておきたいことや注意点をまとめました。
➤ポイント1|自社に合った料金プランを選ぶ
Google Workspace には、社員数や必要な機能に応じて複数の料金プランが用意されています。 プランによって、ストレージ容量やセキュリティ機能、ビデオ会議の参加人数などが異なります。
割安だからと下位プランを選んだ結果、機能が足りずに後からアップグレードが必要になるケースも。自社の規模と目的に合った料金プランを選ぶことが重要です。どのプランが最適か迷う場合は、お問い合わせください。
➤ポイント2|運用ルールを定め、情報漏洩の危険性を回避する
Google Workspace は非常に便利な反面、設定を誤ると情報漏洩などの危険性が伴います。例えば、誰でも外部にファイルを共有できる設定のままでは、意図せず機密情報が漏れる可能性があります。
こうした危険性を回避するために、 ファイルの共有範囲の制限や、アクセス権限の管理といった運用ルールを、自社のセキュリティポリシーに合わせて策定 し、社員に周知徹底することが不可欠です。
プランの選び方やセキュリティ面のご不安はTSクラウドにご相談ください
Google Workspace を総務などの業務で活用するには、適切なプラン選定や万全なセキュリティ対策が不可欠です。「自社に最適なプランは?」「どのような危険性が考えられる?」など、疑問やお悩みがありましたら、TSクラウドまでお気軽にご相談ください。⇒まずは相談してみる


