コラム更新日:2026.08.18

ビジネスで幅広く活用されてきた「G Suite(ジースイート)」は、現在「Google Workspace(グーグル ワークスペース)」へと進化・再編されています。

この変化は単なるブランド名の変更にとどまりません。テレワークや分散型ワークスタイルの広がりにあわせて、機能や料金体系、セキュリティ体制、さらには生成AIの活用まで、多岐にわたる機能拡張・刷新が行われています。

本記事では、G Suiteの基本概要やGoogle Workspaceへのリブランディングの背景をはじめ、新旧サービスの主要な変更点5選、各種便利機能、個人向け無料アカウントとの違いを分かりやすく解説します。自社の課題や疑問を解決し、次に取るべきアクションを整理するための判断材料としてぜひお役立てください。

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執筆・監修:TSクラウド編集部

Google Cloud の「プレミア認定」を保有する、Google Workspace 正規販売代理店です。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上の導入支援実績( 2026 年 2 月時点)に基づき、Google Workspace の最新機能から活用術、DX推進に役立つノウハウを専門的な視点で解説しています。

※情報は記事公開(更新)時のものです。Google Workspace の仕様や価格は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式ページでご確認ください。

※名称変更に関するお知らせ: NotebookLMは、2026年7月に「Gemini Notebook」に名称が変わりました。メディア内では旧名称が利用されていることがあります。その場合は、Gemini Notebookに読み替えてご確認ください。

目次

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G Suite(ジースイート)とは?【結論:Google Workspaceの旧称】

「G Suite(ジースイート)」とは、Googleが提供していた法人向けクラウド型グループウェアサービスの旧名称です。2020年10月にサービス全体が刷新され、現在は「Google Workspace(グーグル ワークスペース)」へと統合・改称されました。

G Suite時代から提供されていたGmail、Google ドライブ、Google ドキュメント、Google カレンダーといった主要なコミュニケーション・コラボレーションツールは、現在のGoogle Workspaceにもすべて引き継がれています。

G SuiteからGoogle Workspaceへリブランディングされた経緯

G SuiteがGoogle Workspaceへとリブランディングされた最大の背景には、2020年前後から急速に拡大したリモートワークの普及と働き方の変化があります。

従来のオフィス出社を前提とした働き方から、自宅やカフェ、外出先などさまざまな場所で働く「分散型ワークスタイル」が一般化しました。これに伴い、単に個別のアプリケーションを独立して使うのではなく、チャットやビデオ会議、ドキュメントの作成・共有をシームレスに連携させる必要性が高まりました。

Googleはこうしたニーズに応えるため、各ツールの垣根を取り払い、統合された一体的なデジタルワークスペースを提供することを目的にブランドを刷新しました。

【注意】G Suiteの無料版・旧プランは提供終了済み

G Suiteにおいて提供されていた「G Suite 無償版(無償版 G Suite)」は、2022年8月1日をもって完全に提供が終了しました。

また、G Suite BasicやG Suite Businessといった旧来の有料プランもすでに新規受付を終了しており、既存ユーザーの契約も順次Google Workspaceの対応プランへと自動移行、または手動移行が実施されています。

もし現在も過去の設定のまま放置されているアカウントがある場合は注意が必要です。Google Workspaceへ適切に切り替わっているか、管理コンソール等で契約状況を確認し、自社の規模や用途に合ったプランを選択し直す対応が必要となります。

G SuiteとGoogle Workspaceの主な違い・変更点5選

G SuiteからGoogle Workspaceへと進化したことにより、具体的にどのような点が変わったのでしょうか。ここでは、企業のIT担当者や経営層が押さえておくべき代表的な変更点・違いを5つの切り口から解説します。


1. プラン改定と上限人数の設定(Businessプランは300名まで)

G Suite時代は、「Basic」「Business」「Enterprise」といった主要プランにおいて、契約できるユーザー数に上限が設けられていませんでした。そのため、小規模事業者から何千人規模の大企業まで、同じ枠組みのプランを利用することが可能でした。

しかし、Google Workspaceではプランによって明確なユーザー数の上限が導入されています。Business Starter、Standard、Plus の Business プランでは最大300ユーザーまで利用可能です。

社内の利用ユーザー数が300名を超える組織(あるいは急速な増員が見込まれる企業)の場合は、自動的にEnterpriseエディションを選択する必要があります。自社の組織規模に応じたプラン選定を行うことが大切です。

2. ストレージ容量の「プール制(組織全体での共有)」への移行

ストレージ容量の管理方式においても大きな変更が行われました。 G Suite の Google ドライブは「1ユーザーあたりがアップロードできる容量の上限」が決まっていました。一方、Google Workspaceではその上限を見直し、組織全体で容量を共有する「ストレージプール制」を採用しています。

この方式は、「契約ユーザー数 × 1人あたりの規定容量」の合計を組織全体のプールとして共有して使用します。たとえば、1人2TBのBusiness Standardを100名で契約した場合、組織全体で200TBの容量を分け合います。

これにより、大容量を扱う部署が個人枠の2TBを超えて使っても、消費量の少ない部署の余剰容量でカバーできるため、組織全体で効率よくストレージを活用できます。

3. Gmail・Meet・Chatの画面統合による業務効率化

Google Workspaceへの変更に伴い、UIの利便性が大幅に向上しました。G Suiteを利用していた際は、メールの確認はGmail、やり取りはGoogle Chat、Web会議はGoogle Meet、ドキュメント編集はGoogle ドキュメントといったように、アプリケーションやタブを何回も切り替える手間が生じていました。

現在のGoogle Workspaceでは、Gmail画面から直接ChatやMeetへスムーズにアクセスできる環境が整えられています。

Gmail・Meet・Chatの画面統合による業務効率化

4. Google Vault(データ保持・監査機能)の対応プラン変更

「Google Vault」は、企業のコンプライアンス維持や情報ガバナンス、電子情報開示(eDiscovery)のために欠かせないツールです。メールやチャットのログ、ドライブ内のデータを長期保持し、監査時に検索・エクスポートできます。

G Suite時代には「G Suite Business」でGoogle Vaultが利用できましたが、Google Workspaceでは利用可能なプランが限定されています。具体的には、Business PlusやEnterprise Standard、Enterprise Plusなどのプランでは標準対応している一方で、Business StarterやBusiness Standardなどは非対応です。

5. 現場スタッフ向け「Google Workspace Frontline」の登場

従来のG Suiteは、オフィスデスクワーカーを中心とした共通プランが前提だったため、製造現場の作業員や店舗スタッフ、配送ドライバー、医療従事者といったデスクレスワーカー(現場従業員)へもフル機能のライセンスを適用せざるを得ず、ITコストの増加が大きな課題となっていました。

この課題に対応するため、Google Workspaceでは現場業務に特化した手頃な価格の専用プラン「Google Workspace Frontline(フロントライン)」が新たにラインナップされました。

Frontlineプランは、GmailやChat、Meet、カレンダー、安全な閲覧機能など、現場に必要なコミュニケーション機能に特化することで、1ユーザーあたりの費用を抑えた導入を可能にします。その結果、コストを抑えつつ全社的なペーパーレス化や、本社と現場間での迅速な情報共有を促進できます。

G Suite(現:Google Workspace)に含まれる主な機能・ツール一覧

Google Workspaceには、日々のビジネスを円滑に進めるための多彩なツールがパッケージ化されています。大きく分けて「業務に不可欠な基本ツール」と「最新の高度な拡張機能」の2つに整理できます。

Gmail、ドキュメント、ドライブなど業務に不可欠な基本ツール

Google Workspaceに含まれる主要な基本ツールを一覧表に整理しました。各ツールの詳細については、ツール名のリンクから解説記事をご確認いただけます。

ツール名 概要・特徴
Gmail 自社の独自ドメイン(例:@company.co.jp)で利用できるビジネスメール。高精度なスパムフィルタや強力な検索機能を備えています。
Google ドライブ ファイルをクラウド上で安全に保存・共有できるオンラインストレージ。「共有ドライブ」を活用することで、チーム単位でのファイル管理が容易になります。
Google ドキュメント
Google スプレッドシート
Google スライド
ブラウザ上で動作する文書作成、表計算、プレゼンテーションツール。Microsoft Office(Word、Excel、PowerPoint)との互換性も高く、最大の特徴は「複数人でのリアルタイム同時編集」が可能な点です。
Google カレンダー 個人のスケジュール管理だけでなく、チームメンバーの予定確認や会議室の空き状況予約、Google Meetのビデオ会議URL自動発行などを一元管理できます。
Google Meet
Google Chat
高品質なビデオ会議ツールとテキストベースのビジネスチャット。外部のゲストを安全に招待して商談を行うことも可能です。
Google フォーム
Google Keep
Google サイト
アンケートや集計フォームの作成、音声文字起こし対応のメモ機能、専門知識なしでWebサイトや社内ポータルを作成できるツール群です。

生成 AI や AppSheet などの最新機能

最新のGoogle Workspaceには、業務効率を劇的に向上させる生成AI「Gemini」が統合されています。Gmailでの文章作成支援やドキュメントでの執筆サポート、スライド用画像の自動生成、MeetでのWeb会議の文字起こしや自動要約など、日々のルーティンワークを大幅に効率化できます。

さらに、ノーコードでビジネスアプリを構築できる「AppSheet」も活用可能。プログラミング知識がなくても、Google スプレッドシートやドライブのデータと連携した在庫管理や勤怠申請などの独自アプリを短期間で作成・共有できます。

Google Workspaceと個人向け無料Googleアカウントの違い

個人用の無料Googleアカウント(@gmail.com)と法人向けのGoogle Workspaceには、大きな違いが存在します。その主なポイントは「独自ドメインの使用」「組織全体の一括管理」「万全なセキュリティ制御」の3点です。

Google Workspaceを導入すれば、自社の独自ドメインを使ったメールアドレスでやり取りを行えるため、取引先や顧客からの信頼性を大きく高められます。 さらに、専用の管理コンソールから全アカウントを統合管理できるだけでなく、社外への情報共有の制限や2段階認証の必須化など、強固なセキュリティ環境を容易に構築可能です。

無料アカウントを業務で使い続けると、情報漏洩のリスクが高まるほか、企業としての信頼性を損ねる恐れがあります。 組織や企業で安全かつスムーズな運用を実現するためには、Google Workspaceへの移行・導入を強くおすすめします。

Google Workspace(G Suite)を活用してビジネスを加速させよう

G SuiteからGoogle Workspaceへの切り替えは、現代の柔軟な働き方にフィットさせ、組織の業務基盤をより強固にしたアップデートです。各種ツールのシームレスな連携や組織での効率的なストレージ共有にとどまらず、生成AI「Gemini」やノーコード開発ツール「AppSheet」といった最新機能も加わり、チーム全体の生産性を極限まで高められます。

なお、従来のG Suite無償版や旧有料プランはすでに提供が終了しています。変化のスピードが早い現代のビジネス現場で無駄をなくすためにも、まずは現在の契約状況や利用環境をチェックし、最新のGoogle Workspaceへの移行・導入を計画的に進めてみてはいかがでしょうか。

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