コラム更新日:2025.12.09

Google カレンダーは、さまざまなデバイスからアクセスができ、場所を選ばずスケジュール管理ができる便利なサービスです。 ビジネスユーザー向けの Google Workspace で Google カレンダーを活用すれば、共有機能で組織全体でのスケジュールの共有・可視化や高度なリソース管理が可能となり、その効果は最大化されます。

しかし、Google カレンダー の利用者からは、「共有設定方法が複雑で使いこなせない」「共有したのに相手に見えない」「予定の詳細が表示されない」といったトラブルもまれに聞かれます。

本記事は、Google カレンダーの共有方法を画像付きで詳しく紹介。さらに、共有ができない時の対処法や、ビジネス利用で必須となる解除・権限設定の仕方についても解説します。

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執筆・監修:TSクラウド編集部

Google Workspace 正規代理店のうち、最も高いランクのプレミア資格を持っています。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上へのサービス提供で培った知識と経験を活かし、Google Workspace の情報を発信しています。

目次

Googleカレンダーとは?共有機能のメリットと基本

Google カレンダーは、Google が提供するオンラインカレンダーサービスです。Google カレンダーはさまざまなデバイスからアクセスができ、場所を選ばずスケジュール管理が可能です。個人の予定管理はもちろん、他のユーザーと予定を共有できる共有機能が最大の特長であり、効率的なスケジュール管理を実現します。Google カレンダーの共有機能を活用することで、以下のようなメリットが得られます。

  • スケジュール調整の高速化
    チームメンバーの空き時間が一目で分かり、会議の日程調整にかかるメールやチャットのやり取りを大幅に削減できます。
  • タスクの可視化と進捗把握
    プロジェクトやチームの共有カレンダーを作成することで、誰がいつ何をしているのかを容易に把握でき、マネジメントを効率化できます。
  • ダブルブッキングの防止
    会議室や社用車などのリソースの予約状況を共有カレンダーで管理することで、重複予約を防げます。

▼Google カレンダーを導入し、組織内でスムーズなスケジュール共有を!Google Workspace で働き方が変わる!>>Google Workspace の基本が分かるコラムを読む

Googleカレンダーを共有する設定方法

Google カレンダーの共有は、設定画面から行います。PC(Web版)での具体的な設定手順を見ていきましょう。

特定のユーザーと共有する

共有したい相手を特定して、スケジュールを共有する手順は以下の通りです。

  1. パソコンから Google カレンダーを開く
  2. 画面左側にある「マイカレンダー」から共有したいカレンダーの「その他アイコン(三点リーダー)」をクリックし、「設定と共有」を選択
  3. その他アイコンをクリック

     

    設定と共有を選択

  4. 「特定のユーザーとの共有」セクションに移動し、「ユーザーを追加」をクリックします。
  5. ユーザーを追加をクリック

  6. 共有したい相手のメールアドレスまたは名前を入力し、「送信」をクリック(※必要に応じ権限を変更。詳細は後述)
  7. メールアドレスまたは名前を入力

  8. 共有された側がメールに含まれるリンク「このカレンダーを追加」をクリック
  9. メールに含まれるリンクをクリック

  10. 共有された側のカレンダーに共有するカレンダーリストが追加される

一般公開して誰でも利用できるようにする

Googleカレンダーを一般に公開して共有する方法は以下のステップで行います。


  1. パソコンから Google カレンダーを開く
  2. 画面左側にある「マイカレンダー」から共有したいカレンダーの「その他アイコン(三点リーダー)」をクリックし、「設定と共有」を選択
  3. 「予定のアクセス権限」を選択し、「一般公開して誰でも利用できるようにする」にチェックを入れる
  4. 一般公開して誰でも利用できるようにするにチェック

  5. プルダウンメニューから、アクセス権限の条件を選択
  6. アクセス権限の条件を選択

組織内のすべてのユーザーと共有する

Google Workspace を利用している組織の場合に利用できる設定です。職場や学校などの組織内のすべてのユーザーと共有できます。「予定のアクセス権限」セクションから設定が可能です。

グループカレンダーを作成・共有する

職場や学校の管理者は、組織のメンバー間で共有するための「グループカレンダー」を作成できます。例として、会社の休日や組織全体の会議スケジュール用のグループカレンダーを設定し、共有が可能です。グループカレンダーの作成と共有方法は以下の通りです。

グループカレンダーの作成方法

  1. Google カレンダーを開き、左側の「他のカレンダー」の隣にある追加アイコンをクリックし「新しいカレンダーを作成」をクリック

    追加アイコンをクリック

    新しいカレンダーを作成をクリック

  2. カレンダーの名前(例:「企画会議」)、説明、タイムゾーンを入力し、「カレンダーを作成」をクリック

    カレンダーを作成をクリック

グループカレンダーの共有方法

  1. 作成した新しいカレンダーの名前をクリックし、「設定と共有」画面をクリック
  2. 設定と共有をクリック

  3. 共有方法を選択
  4. 共有方法を選択

スマートフォンでの共有方法

すでにブラウザ上で共有設定をされている予定は、スマートフォンアプリの Google カレンダーにも反映されます。しかし、iPhone や Android などのスマホ版アプリ上からは、カレンダー自体の新規の共有設定(特定のユーザーの追加や権限変更など)はできません

カレンダーの共有設定を行う場合、ブラウザから Googleカレンダー にアクセスし、共有設定をする必要があります。

Googleカレンダーの共有を解除・削除する方法と注意点

カレンダーの共有を解除したい場合や、誤って作成したカレンダーを削除したい場合の手順と注意点です。

  1. Google カレンダーを開き、「設定と共有」画面を表示
  2. 共有の解除方法は、共有の仕方により異なる
    • 特定のユーザーとの共有を解除:「特定のユーザーまたはグループと共有する」セクションで、該当ユーザーの名前の横にある削除アイコンをクリック
    • 特定のユーザーとの共有を解除

    • 一般公開の共有を解除:「予定のアクセス権限」セクションで「一般公開して誰でも利用できるようにする」をオフ
    • 一般公開の共有を解除

    • 組織との共有を解除:「予定のアクセス権限」セクションで「〇〇(組織名)で利用できるようにする」をオフ
    • 組織との共有を解除

【注意点】
共有を解除した場合、解除された相手のカレンダーリストからあなたのカレンダーは消えますが、既に相手がカレンダーの情報をエクスポートしていた場合、その情報が完全に消えるわけではありません。

共有相手のアクセス権限を設定・変更する方法

カレンダーを共有する際、相手にどこまで操作を許可するかを設定できます。これが「アクセス権限」です。適切な権限を設定することで、情報漏洩や誤操作を防ぐことができます。

共有カレンダーの権限を設定する

カレンダーを共有する際、共有相手が閲覧できる予定の範囲や、予定の追加や編集などの変更権限の設定が可能です。権限の設定には以下の4種類があります。

  • 予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)
  • 予定の表示(すべての予定の詳細)
  • 予定の変更
  • 変更および共有の管理権限

それぞれの権限でできる機能を以下の表にまとめています。用途に合わせて使い分けていくといいでしょう。

予定の表示 (時間枠のみ、詳細は非表示) 予定の表示 (すべての予定の詳細) 予定の変更 変更および共有の管理権限
予定の詳細表示 限定公開のみ 限定公開を含むすべてが可 限定公開を含むすべてが可
タイムゾーン設定
メールの通知アラート
予定の追加、編集
予定の復元、削除
共有設定の変更
カレンダーの完全削除

予定ごと公開設定を変更する

予定には、カレンダーと同じアクセス権限が自動的に付与されます。ただし、公開設定は予定ごとに設定・編集が可能であり、方法は以下の通りです。

  1. パソコンで Google カレンダーを開く
  2. 変更したい予定をクリック
  3. 変更したい予定をクリック

  4. 「デフォルトの公開設定」をクリック、公開方法を選択して「保存」をクリック
  5. デフォルトの公開設定をクリック

Googleカレンダーが共有できない!よくある原因と対処法

共有設定をしたのに相手に表示されなかったり共有がうまく行かない場合の原因と解決策を解説します。

共有設定ができない・相手にカレンダーが表示されない場合

Google カレンダーの共有ができない原因は、下記の原因が考えられます。

  1. メールアドレスの入力ミス
    対処法:招待したユーザーのメールアドレスが正確か(特に大文字・小文字、ドメイン名)再確認し、再度招待をします。
  2. 相手がカレンダーを追加していない
    対処法:招待メールが届いた後、相手がメール内のリンクをクリックするか、カレンダー画面の「他のカレンダー」の横にある「+」から「カレンダーに登録」操作を行う必要があります。
  3. 組織外の共有が制限されている (※Google Workspace の場合)
    対処法:Google Workspace 環境では、管理者により組織外とのカレンダー共有が制限されている場合があります。組織のセキュリティポリシーが関与するため組織外の共有が可能かを管理者に問い合わせする必要があります。

共有相手に予定の詳細が表示されない場合

Google カレンダーで、予定ありと表示はされているのに詳細が表示されない場合、共有カレンダーの権限が「予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)」に設定されている可能性が高いです。表示するためには、管理者に閲覧権限を「予定の表示(すべての予定の詳細)」に変更してもらうことが必要です。

相手があなたのカレンダーを「追加」できない・見つけられない場合

共有する相手のメールアドレスが正しいか、共有相手が招待メールのリンクをクリックしているかを確認します。もしメールが見つからない場合は、迷惑メールフォルダに入っていないか確かめてください。もしくは、カレンダーの共有設定で該当ユーザーを一度削除し、再度追加します。

また、利用アカウントが職場や学校によって管理されている場合、組織外のユーザーとの共有を制限または無効にしている可能性があります。管理者のアクセス権限を確認してください。

カレンダー共有だけでは不十分?ビジネスで直面する 3 つのニーズ

Google カレンダーの共有設定はビジネスで重宝されますが、チームの生産性を最大化するには、共有機能だけでは解決できない新たなニーズに直面するでしょう。以下にビジネス利用で求められる 3 つのニーズを書き出します。

  1. スケジュール調整にかかるムダな時間をさらに削減したい。
    カレンダーを共有しても、結局、メールやチャットで「この時間で大丈夫ですか?」と確認する手間をかけていませんか?これはカレンダーを見るという行為自体に発生するムダな時間であり、この手間を削減することで時間を有効に使えるでしょう。
  2. 社外との日程調整をGoogle カレンダー上でしたい。
    社内の共有はできても、顧客や取引先など、社外の人間との日程調整はまだメールの往復で時間を取られていませんか?この外部との調整プロセスは個人のカレンダー共有では解決できません。
  3. 会議室や備品の予約状況をスムーズに確認・管理したい。
    個人のカレンダーを共有するだけでは、会議室やプロジェクター、社用車といった共有リソースの予約状況を管理できません。利用者が個別に確認するとなると手間がかかるほか、ダブルブッキング等のトラブルが発生してしまうかもしれません。

これらの課題を解決し、より一歩進んだ生産性の最大化を実現するのが、Google Workspace の高度な機能です。

▼Google Workspace を導入して社内のスケジュール共有や生産性向上を実現してみませんか。Google Workspace の使い方や料金について詳しく紹介した記事はこちら↓

Google Workspace が提供する「生産性を最大化する」カレンダー機能

Google Workspace を導入することで、前述のビジネスニーズを解決し、Google カレンダー上で高度なスケジュール管理を実現できます。

社内外のアポ調整を自動化できる「予約スケジュール機能」

予約スケジュール機能とは、自分の空き時間を設定し、専用の予約ページを作成できる機能です。予約スケジュール機能自体は、無料の個人向け Google アカウントでも利用可能ですが機能が異なります。Google Workspace では、複数の予約ページの作成や、予約忘れを防ぐ自動メールリマインダーの機能、決済サービスとの連携などビジネスで役立つ機能が網羅されています。

ページ URL を共有すると、設定された空き時間の枠からクライアントやチームメンバーが予約をし、自動的に自分のカレンダーに予定が登録されます。予約スケジュール機能を活用することで、社内外のアポ調整にかかるメールのやり取りを削減し、効率化を実現します。

会議室や貸出物の「リソースの予約」で工数削減やダブルブッキングの防止

Googleカレンダーでは、会議室や社用車などの「リソース」を設定し、ユーザー間での共有により、簡単に予約を行うことができます

例えば、「会議室A」をリソースとして設定した場合、カレンダー上で会議室Aの予約状況を確認し、必要時に予約でき、会議室が使用されている時間帯をカレンダー上で確認できます。リソースの利用状況が一元化されるため、重複予約が物理的に不可能になり、工数を大幅に削減できます。

在席・不在が可視化できる「勤務場所の設定」と
「不在の設定」

Google カレンダーで勤務場所を設定することで、リモートワークやオフィス出社などの勤務状況をチームに共有できます。

カレンダーには、外出中に「不在」というステータスを設定する機能があります。他のメンバーからの会議招待がその時間帯に届いた場合、自動的に予定の拒否ができます。この機能の使用で、不在時に会議が設定されるといった問題を事前に防ぐことが可能です。

法人利用では必須「セキュリティと管理機能」

Google Workspace 環境で使用する Google カレンダーは、セキュリティ管理が重要な法人でも安心して利用できる管理機能を提供しています。

  • 高いセキュリティ
    シングルサインオンや2段階認証などの強力なセキュリティ機能で、機密性の高いスケジュール情報も安全に保管されます。
  • 一括管理
    管理コンソールから、全ユーザーのカレンダー共有設定を一括で管理・制御できるため、組織的な情報漏洩リスクを最小限に抑えられます。

ビジネスでのスケジュール管理に、Google カレンダーを積極活用しよう

Google カレンダーの共有機能は、チームの協業を促進し、業務効率を向上させる第一歩です。まずは本記事の手順に従い、適切な共有と権限設定を行い日々のスケジュール調整に活用してみてください。そして、さらなる生産性向上を目指すなら、Google Workspace の導入を検討することで、ビジネスで直面するより高度なスケジュール管理の課題も解決できるでしょう。