Gmailのセキュリティ設定はどこ?業務利用のリスクと安全性を高める対策
コラム更新日:2026.06.15
「Gmailをビジネスに利用しているけど、セキュリティは本当に安全なのだろうか?」そう考えている方も多いかと思います。サイバー攻撃の脅威が身近になる中で、企業の機密情報を扱うメールシステムの安全性は、ビジネスにとって無視できない課題です。しかし、漠然とした不安を抱えながらも、具体的な対策に踏み出せていない方も少なくないでしょう。
結論として、Gmailは業務で使ってよいレベルのセキュリティを備えています。この記事では、Googleが誇るGmailの高水準のセキュリティ機能を紹介し、業務利用に十分活用できる理由を解説します。すぐに実践できるセキュリティ強化のための具体的な方法も、ぜひ参考にしてください。
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執筆・監修:TSクラウド編集部
Google Cloud の「プレミア認定」を保有する、Google Workspace 正規販売代理店です。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上の導入支援実績( 2026 年 2 月時点)に基づき、Google Workspace の最新機能から活用術、DX推進に役立つノウハウを専門的な視点で解説しています。
※情報は記事公開(更新)時のものです。Google Workspace の仕様や価格は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式ページでご確認ください。
目次
Gmailのセキュリティ設定はどこ?基本のアクセス方法
Gmailのセキュリティ設定をどこから行うべきか、個人版とビジネス版「Google Workspace」の導線の違いを解説します。
個人版Gmailの場合、画面右上の「歯車アイコン」>「すべての設定を表示」>「アカウントとインポート」、または「Googleアカウントを管理」内の「セキュリティ」タブから、2段階認証などの各種設定が可能です。
一方、ビジネス版Google Workspaceの場合、各ユーザーに設定を委ねるのではなく、管理者が「Google Workspace管理コンソール」にログインし、「セキュリティ」メニューから組織全体の認証ルールやアクセス制限を一括設定します。ビジネス利用においては、この「全体を一括統制できるか」が安全性の境界線となります。
Gmailのセキュリティは業務で使ってよいレベル
業界最高水準の「メール暗号化」
Googleは、メールを安全に送受信する方法であるTransport Layer Security(TLS)の使用において業界をリードしています。Gmailでは、デフォルトでTLS接続が有効になっており、TLS接続ができるサーバーとメールのやり取りをする際に、メールの送受信の両方が暗号化されるため、第三者による盗聴や改ざんを防止することができます。
表示される「広告」はメール本文と無関係


Gmailを開くと、ユーザーと関係があると思われる広告が表示されます。「Gmailの内容をGoogleが読み取って広告を出しているのでは?」と考える方もいるかと思いますが、それは違います。Gmailで表示される広告は、Gmailのメール文面とは関係がありません。広告は、Googleにログインしているユーザーのオンラインアクティビティ(Google検索など)に基づいて表示されます。
また、Googleはユーザーの個人情報(GmailやGoogleアカウントの情報など)を販売することはなく、ユーザーの明示的な許可がなければ、広告主に個人情報を提供することもありません。
99.9%の「迷惑メール」「フィッシング」をブロック
Gmailは、常に強力なセキュリティが機能しており、迷惑メール、フィッシング、マルウェアなどの不正なメールを配信される前にブロックしています。AIを利用した迷惑メールフィルターでは、毎日10億人以上のユーザーを保護しており、99.9%の迷惑メールや危険なリンクを含むメールをブロックしています。その数は1分間に1000通以上にも及びます。また、最先端のフィッシング対策機能を利用可能で、不審なメールが届くと通知され、ユーザーが管理できます。
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不審な「添付ファイル」をブロック
受信したメールの添付ファイルでウィルスが検出された場合、Gmailはそのメールをブロックし、送信者に通知します。すでに受信トレイ内にあるメールの添付ファイルでウィルスが検出された場合は、その添付ファイルはダウンロードできません。
また、メール送信前に「このメールは、コンテンツに潜在的なセキュリティの問題があるためブロックされました」というエラーが表示され、メールが送信できないことがあります。これは、添付されたファイルやメール文面のリンクなど、何かしらのウイルスを拡散させてしまう可能性があると検知されたためです。ユーザーが意図せずウィルスを拡散させてしまうのを防ぎます。
Gmailでは、ユーザー保護の観点から次のようなファイルはメールに添付できません。
- 特定のファイル形式*(圧縮されている「.zip」なども含まれます。)
- 悪質なマクロが埋め込まれているドキュメント
- パスワードで保護されているアーカイブ
不審なログインを排除


Googleから、特定のログインが本人によるものであるかを確認するメールや「不正なログインがブロックされました」というメールが届くことがあります。このようなセキュリティ通知は、普段と異なる場所やデバイスからログインされた際など、本人によるアクセスであるか疑わしいと判断された場合に届きます。
Gmailのセキュリティを強化する設定
Googleはアカウントの安全性をチェックできる「セキュリティ診断」を提供しており、推奨されているセキュリティ対策を行うことができます。まずはこれを受診しましょう。
- パスワードの変更
- パスワードの強度をチェック
- 2段階認証の設定
- ログイン履歴の確認
- セキュリティアラートを受け取る方法の設定
これらのセキュリティ対策を行うことで、高いセキュリティレベルを得ることができます。このレベルを維持できるよう、定期的に受診するのが望ましいです。
ここからは、「セキュリティ診断」と併せて取り組みたいセキュリティ対策を見ていきましょう。
「2段階認証プロセス」で第三者の不正アクセスを未然に防ぐ
Gmailの業務利用において、第三者による不正アクセスや情報漏洩を徹底的に防ぐための重要設定が「2段階認証プロセス」です。通常のパスワード認証に加え、スマートフォンへの通知やSMSによる認証コード入力を必須にすることで、万が一パスワードが流出した際もアカウントを保護できます。
設定は、Googleアカウントの「セキュリティ」タブにある「Googleにログインする方法」から行えます。ただし、無料版Gmailを各自で使っている環境では、従業員が本当にこの設定を有効にしているかを管理者が確認する術がありません。「設定漏れ」というシャドーITのリスクを無くすためにも、ビジネスでは必須のセキュリティ診断項目です。
セキュリティキーで高度な保護機能プログラムを使う
GoogleのTitanセキュリティキー(購入が必要)で、さらに高度な保護機能プログラムを使用できます。Titanセキュリティキーをパソコンに接続することで、物理的なキーとしてアカウントの保護を強化します。Titanセキュリティキーは、FIDO規格に準拠しており、ハードウェアセキュリティが強化されています。
Googleアカウントに重要なファイルや機密情報が保管されている場合は、高度な保護機能の利用を検討しましょう。特に、情報セキュリティに関わる職種、企業の経営陣、政治家、選挙関係者などは、2段階認証やパスワードの複雑化だけでなく、より強力な保護機能の検討が望ましいです。
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「アプリパスワード」で外部システムや複合機と安全に連携する
社内の複合機(スキャナー)や自社システム、IoT機器からGmailサーバーを経由して自動メール送信を行う場合、通常のパスワードや2段階認証コードでは認証できないケースがあります。この際に必須となるのが「アプリパスワード」の生成です。
<設定手順>
- Googleアカウントの「セキュリティ」画面から「2段階認証プロセス」を選択する。
- 最下部にある「アプリパスワード」で、任意のアプリ名(例:社内複合機)を入力して「作成」をクリック。
- 16桁の専用パスワードが一度だけ発行される。
- 発行されたパスワードを機器側の設定画面に入力する。
上記を設定後、安全なシステム連携が可能になります。ただし、無料版ではこの設定も個人のアカウントに紐づくため、退職時の消去漏れなどのリスクが残ります。
「情報保護モード」でメール内容を他者に共有されるのを防ぐ


Gmailの「情報保護モード」は、受信者がメールの内容を他者に共有できないように制限できます。以下に、この機能が提供する機能の一部を紹介します。
| SMSを利用した本人確認 | メールを開くためにSMSで送信されたパスワードが必要になるため、受信者が本当にそのメールにアクセスできる人物であることを確認できます。 |
|---|---|
| 2段階認証の有効化 | 情報保護モードでは、2段階認証を有効にすることができます。これにより、受信者がメールにアクセスするために、通常のパスワードに加えて、別の認証方法が必要になります。 |
| 共有作業の制限 | 転送・コピー・ダウンロード・印刷ができないようになります。 |
| メールの有効期限を設定 | 情報保護モードでは、送信したメールに有効期限を設定できます。有効期限が切れると、受信者はそのメールを開けなくなります。 |
これらの機能により、情報保護モードは、機密性の高い情報を送信する場合に非常に有用なツールとなります。
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実務運用時に押さえるべき高度なセキュリティ運用の盲点
従業員が個々人でどれだけパスワードを強化しても、会社組織としての実務運用においては、どうしても防げない「セキュリティの盲点」が2つ存在します。
1つ目は「従業員のモバイル端末紛失」です。外出先でスマートフォンやPCを紛失した際、端末内の業務データやGoogleアカウントへのログイン状態を、管理者が遠隔から消去する「リモートワイプ(MDM機能)」の備えが不可欠です。
2つ目は「退職者のアカウントライフサイクル管理」です。従業員が退職した際、即座に社内データへのアクセス権を剥奪し、かつ過去の業務メールやドライブ内のデータを安全に組織へアーカイブ(引き継ぎ)する仕組みが求められます。これらは個人の無料版Gmailでは対応できません。企業の情報資産を守るためには「組織としての一括管理システム」が不可欠となります。
ビジネス版Google Workspaceで実現する高度なセキュリティ機能
前述した「従業員各自の設定漏れ」や「端末紛失・退職者管理のリスク」といった無料版Gmailの限界を、根底から解決するのがビジネス版の「Google Workspace」です。
Google Workspaceを導入すれば、管理コンソールから全従業員のアカウントに対して、2段階認証の利用を「強制」することができます。さらに、モバイルデバイス管理(MDM)が標準搭載されているため、万が一の端末紛失時も管理者がワンクリックでデータを遠隔消去可能です。
また、退職者のアカウント停止やデータの安全な承継、送信ドメイン認証(SPF/DKIM/DMARC)の一括適用など、法人が求める高度なセキュリティ体制を最小限の運用負荷で構築できます。
Gmailも含まれる有料のグループウェア「Google Workspace」は、全世界500万企業で導入されているクラウド型のツールです。数多くの企業に導入される理由のひとつはセキュリティ対策で、非常に高い評価を得ています。
Google Workspaceのライセンス価格とプランの選び方
ビジネスを守るためにGoogle Workspaceが不可欠であることはわかりましたが、次に検討すべきは「コスト」と「自社に最適なプランの選び方」です。
Google Workspaceには、企業の規模や必要とするセキュリティレベル、ストレージ容量に合わせて複数のライセンスプランが用意されています。ここでは、中小企業や情シス担当者がまず検討すべき主要なプランの価格と、それぞれのセキュリティ機能の違いについて詳しく解説します。自社の予算と照らし合わせながら、最適なプランを見つけていきましょう。
| Business | Enterprise | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| Starter | Standard | Plus | Standard | Plus | |
| 価格 ユーザー1人あたりの月額 (年間契約の場合) |
¥800 | ¥1,600 | ¥2,500 | ¥3,060 | ¥3,980 |
| 利用可能人数 | ~300人 | ~300人 | ~300人 | 無制限 | 無制限 |
| ストレージ容量 ユーザー1人当たり |
30GB(プール) | 2TB(プール) | 5TB(プール) | 5TB~(プール) | 5TB~(プール) |
| 生成 AI 機能 | ◯ (機能制限あり) |
◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Gmailのセキュリティを強化して安全な運用環境を整えよう
この記事では、Gmailの強固なセキュリティ機能から、業務利用に際して実践すべき強化設定、Google Workspace全体で提供されるセキュリティ対策まで、幅広く解説してきました。企業のセキュリティ対策は、一度設定すれば終わりではありません。常に最新の脅威に対応し、継続的に強化していく視点が不可欠です。
「セキュリティ設定、自社は大丈夫だろうか?」と感じた方は、セキュリティチェックシート付きのお役立ち資料で、まずは現状把握をしてみませんか。

