Google Workspace と Microsoft 365 を比較。選び方のポイントは?
コラム更新日:2025.10.14
「多様な働き方に対応するためグループウェアの導入を検討している」「既存の業務ツールに課題があり新しいグループウェアを探している」「どのグループウェアが自社に合うかわからない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回は、グループウェアとしてよく使われる 「Google Workspace」と「Microsoft 365」を比較 しました。当記事で Google Workspace と比較するのは、一般法人向けの Microsoft 365 です。それぞれの特徴や違い、料金、選び方のポイントについて解説します。
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執筆・監修:TSクラウド編集部
Google Workspace 正規代理店のうち、最も高いランクのプレミア資格を持っています。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上へのサービス提供で培った知識と経験を活かし、Google Workspace の情報を発信しています。
Google Workspace と Microsoft 365 の基本情報
グループウェアとしてよく聞く Google Workspace と Microsoft 365。それぞれの概要は、以下になります。
➤Google Workspace とは?
Google Workspace とは、 Google 社が提供するビジネス向けのクラウド型グループウェアサービス です。シンプルで直感的な操作性と、Google サービスとの高い連携性が特徴です。Gmail、Google ドライブ、Google Meet などを統合した、生産性とチームワークを強化するツールが含まれます。
関連記事:Google Workspace とは?使い方やできること、料金プランを解説
➤Microsoft 365 とは?
Microsoft 365 とは、Microsoft 社が提供するグループウェアで、Microsoft Office の機能をクラウド上で利用できます。Word、Excel、PowerPoint のほか、Web 上で会議・チャットなどリモートワークにも対応できる Teams など、業務効率化できるツールが含まれています。
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Google Workspace と Microsoft 365 を比較
Google Workspace と法人向けの Microsoft 365 の機能・料金の比較を表でまとめました。
➤主要な機能
Google Workspace と Microsoft 365 は、アプリケーションごとの細かい機能には異なる部分もありますが、大きな差はありません。ただし、生成 AI 機能について、Google Workspace の一部のプランでは生成 AI「Gemini」が標準搭載されています。一方、ビジネス活用を目的とした Microsoft 365 の AI アシスタント「Copilot」は、対象となる Microsoft 365 プランのライセンスに追加購入する必要があります(無料版は Copilot Chat のみ)。
| 機能 | Google Workspace | Microsoft 365 |
|---|---|---|
| メール | Gmail | Outlook、Exchange Online |
| 予定管理 | Google カレンダー | Outlook |
| 表計算 | Google スプレッドシート | Microsoft Excel |
| 文章作成 | Google ドキュメント | Microsoft Word |
| プレゼンテーション作成 | Google スライド | Microsoft PowerPoint |
| ストレージ | Google ドライブ | OneDrive SharePoint |
| チャット | Google Chat | Microsoft Teams |
| ビデオ会議 | Google Meet | Microsoft Teams |
| 社内ポータル | Google サイト | SharePoint |
| アンケートフォーム | Google フォーム | Microsoft forms |
| メモ | Google Keep | OneNote |
| 生成 AI 機能 | Google Workspace with Gemini (プランによって追加料金なし) |
Microsoft 365 Copilot (追加料金が必要) |
\ 機能比較の次は「導入手順」や「成功事例」をチェック /
導入事例・手順が具体的にわかる「3点セット」を見てみる➤料金
Google Workspace と Microsoft 365 は、それぞれ複数のプランを用意しています。今回は中小企業向けによく選択されているプランで、月額・年払いでの料金を比較しました。
<Google Workspace>
| Business Starter |
Business Standard |
Business Plus |
|
|---|---|---|---|
| 月額 | ¥800 | ¥1,600 | ¥2,500 |
<Microsoft 365>
参考:Microsoft 365「Microsoft 365 のすべてのプランを比較する」
| Microsoft 365 Business Basic |
Microsoft 365 Business Standard |
Microsoft 365 Business Premium |
|
|---|---|---|---|
| 月額 | ¥899 | ¥1,874 | ¥3,298 |
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>>相談・見積もりを依頼するGoogle Workspace と Microsoft 365 の違いは?それぞれの強み
Google Workspace と Microsoft 365 は、クラウド型グループウェアという点は同じですが、機能に違いがあります。それぞれ得意とする点があるため、業務によって選択するとよいでしょう。料金は、以前はほぼ同等だったものが、Microsoft 365 が 2024 年 4 月から値上げされたため、差が見られるようになっています。
ここでは、それぞれの強みをご紹介します。
➤Google Workspace は操作性・検索機能・アプリ連携が優位
Google Workspace の強みは以下の通りです。
- 情報共有や共同作業が簡単
- Google ならではの高い検索機能
- アプリ間の連携がスムーズ
- AI 機能を標準装備
- 教育現場での導入も進んでいる
情報共有や共同作業が簡単
Google Workspace では、データがクラウド上に自動保存され、簡単に共有が可能です。また、一つのファイルに複数人がアクセスし、リアルタイムで共同作業ができるのも特徴です。
Google ならではの高い検索機能
Google は、検索サービスから始まった企業であるため、Google Workspace の検索機能も高度です。ファイル名だけでなく、ファイルの中身まで検索対象となるため、すばやく高精度な検索を可能にします。
アプリ間の連携がスムーズ
Google が提供しているアプリ間の連携がスムーズであることも大きな特徴です。「カレンダーからすぐに Web 会議に参加できる」「Gmail から Google カレンダーへ予定の入力」など、効率的なワークフローを可能にします。
AI 機能を標準装備
Google Workspace は、エディションによって 生成 AI Gemini が標準搭載されています。業務効率化につながる活用例として、Google Meet では議事録を自動生成できます。また、Google Workspace のアプリ上で Gemini を使用できる AI アシスタント機能「サイドパネル」を使えば、作業中でもアプリを切り替える必要がなく、作業効率の向上を実現します。
教育現場での導入も進んでいる
Google Workspace は教育現場での導入も進んでいます。教育現場でも Google アカウントが使われているため、これから新しく社会人になる方は Google のツールをネイティブに使える人が多いと考えられます。そのため、Google の環境を用意しておくことは企業にとってメリットになるでしょう。
➤Microsoft 365 は Office との互換性と高度な機能が特徴
Microsoft 365 の強みは、以下になります。
- Microsoft Office シリーズとの互換性が高い
- 高度な機能や豊富なテンプレート
Microsoft Office シリーズとの互換性が高い
これまで、Microsoft Office シリーズを利用してきた企業では、互換性を重要視するかと思います。Microsoft 365 も Microsoft 社が提供しているため、完全な互換性があるといえます。Google Workspace のスプレッドシートなどのアプリを Excel に変換することもできますが、レイアウトが崩れる可能性があります。Microsoft 365 では、過去に作成した Office ドキュメントを問題なく継続して使えるのがメリットです。
高度な機能や豊富なテンプレート
Google Workspace はシンプルで直感的な操作を重視する一方、Microsoft 365 は大量なデータの分析、PowerPoint などのテンプレートが豊富など、より専門的な作業にも対応できる高度な機能が備わっています。Web 会議ツールの Teams は、会議やチャット、通話、共同作業など多様な機能を一つのプラットフォームで利用できます。
ビジネスで使うならどちらを選ぶべき?選び方のポイント
Google Workspace と Microsoft 365 を比較してきましたが、どちらを選択するか余計に悩んでしまう人もいるかと思います。そこで、ここでは選び方のポイントをお伝えします。
➤コストで選ぶ
2024 年 4 月から Microsoft 365 が値上げしたことに伴い、 コスト面で選ぶなら Google Workspace がおすすめ です。また、 Google Workspace はプランよっては AI 機能を標準搭載 しています。追加料金がかからず、AI 活用による業務効率化を推進できるのも大きな魅力といえます。
➤使い慣れたツールを選ぶ
従業員に無料版の Gmail を使い慣れているスタッフが多い場合は、これまで同様の操作感で使える Google Workspace のほうが、ストレスがなく、向いているといえるでしょう。一方、これまで Office ツールを使っていた場合に Google Workspace を導入すると、はじめは戸惑うスタッフもいるかも知れません。 使い慣れたツールを選ぶことも、スムーズな導入には必要でしょう。
➤業務効率化に欠かせない AI 機能で選ぶ
現在は、業務に AI を活用するという方も多いのではないでしょうか。進化を続ける AI の業務活用を検討する場合、 AI 機能もグループウェアを選択する際のポイント になるでしょう。自社の使用目的に合った機能かどうかに加えて重視したいのが、コスト面です。 Google Workspace は、主要エディションなら追加料金が必要なく多彩な機能を備えた AI「Gemini」を使用できます。
生成 AI の料金比較
| Google Workspace | AI の料金は 0 円(ライセンス料に含む) |
|---|---|
| Microsoft 365 | 別途料金 ¥4,497/月 |
参考:Microsoft「Microsoft 365 Copilot」
Google Workspace と Microsoft 365 の比較時によくある質問
Google Workspace と Microsoft 365 を比較する際によくある質問をまとめました。
➤Office と Windows から Google Workspace に変えるのは大変?
「会社の資料が Ofiice で作成したものが多い」「社外との取引に必要な書類が Office」といった理由で、Office を使い続けている企業も多くあるかと思います。
2019 年からは、Google Workspace のユーザーが Google Workspace のインターフェイス内で直接 Office ファイルを開いて編集できるようになっています。また、Google Workspace はクラウド上ですべて完結するため、デバイスを問わずいつでも利用可能です。そのため、企業で Windows を使用していても、Google Workspace の利便性を実感できるでしょう。
➤Microsoft 365 から Google Workspace へ移行する手順は?
Microsoft 365 から Google Workspace へ安定的に移行するために、まずは Microsoft 365 の利用状況を確認する必要があります。たとえば、Excel などの Office ソフトウェアライセンスや Teams などの機能を単品利用している場合、必要なビジネスツールを備えている Google Workspace の新規導入がおすすめです。一方、Microsoft 365 のメールやカレンダー、ストレージといったグループウェア機能を使用している場合は、データ移行を含めた Google Workspace の導入を検討するとよいでしょう。このように、利用状況によって移行シナリオが異なるため、自社に合わせた導入計画を立てることが大切です。
参考:Google Workspace ラーニングセンター「Microsoft から Google Workspace に移行する」
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➤取引先と違うグループウェアでも問題はない?
Google Workspace は Office ツールとの互換性があります。しかし、完全ではないため、レイアウトが崩れる可能性は考えられます。これまで Ofiice ツールを使っており、そのまま使い続けたい場合は Microsoft 365 を選択するとよいでしょう。
自社に合ったグループウェアを選択して、業務効率化を図ろう
Google Workspace と Microsoft 365 には、料金に多少の差があり、機能面でも得意とする点が異なります。どちらを導入するか迷った際は、記事で紹介しているそれぞれの特徴や強みを参考に検討してみてはいかがでしょうか。
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