コラム更新日:2026.09.14

近年、リモートワークやハイブリッドワークが広く浸透し、Web会議ツールはどのような業種の企業にとっても業務に不可欠な存在となりました。中でも代表的なツールである「Google Meet」「Zoom」「Microsoft Teams」の3つは、それぞれ異なる強みを持っています。

しかし、自社にどのツールが合っているのか分からないと悩む情報システム担当者や管理責任者は少なくありません。また、部門ごとに異なるツールを導入した結果、機能が重複して二重契約による無駄なコストが発生したり、アカウントの管理が複雑化したりするケースも多発しています。

本記事では、これら3大Web会議ツールの特徴や料金、セキュリティ機能を徹底的に比較します。さらに、単なる機能比較にとどまらず、Google Workspace などのグループウェアへツールを一元化することによるトータルコストの削減効果や、導入を失敗しないための具体的なコツもあわせて解説します。自社に最適なWeb会議ツールを選び、管理工数の削減と業務効率化を実現するための参考にしてください。

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機能の違いや選定基準、実際の移行ステップまでの記事をまとめた「【2026年版】Google Workspace と Microsoft 365 比較まとめ|機能・選び方・移行手順まで」もあわせてご覧ください。

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執筆・監修:TSクラウド編集部

Google Cloud の「プレミア認定」を保有する、Google Workspace 正規販売代理店です。業界歴 17 年、延べ 3,500 社以上の導入支援実績( 2026 年 2 月時点)に基づき、Google Workspace の最新機能から活用術、DX推進に役立つノウハウを専門的な視点で解説しています。

※情報は記事公開(更新)時のものです。Google Workspace の仕様や価格は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式ページでご確認ください。

※名称変更に関するお知らせ: NotebookLMは、2026年7月に「Gemini Notebook」に名称が変わりました。メディア内では旧名称が利用されていることがあります。その場合は、Gemini Notebookに読み替えてご確認ください。

目次

3大Web会議ツールの機能・料金・AIスペック比較表

まずはGoogle Meet、Zoom、Microsoft Teamsの基本情報を網羅した比較表にまとめました。提供形態、接続方法、最大参加人数、無料版の制限といった基本的なスペックに加えて、昨今注目される生成AI機能の有無やセキュリティ管理の面までまとめました。自社に必要なスペックを一覧で把握し、比較検討に役立ててください。

項目 Google Workspace Microsoft 365 Zoom Workplace
提供形態 統合型(Google Workspace) 統合型(Microsoft 365) 特化型(Zoom Workplace)
主な接続方法 ブラウザで完結(専用アプリあり) 専用アプリ推奨(ブラウザも可) 専用アプリ推奨(ブラウザも可)
接続可能時間/参加可能人数(有料版)※ 最大24時間/100〜1,000人 最大30時間/300人 最大30時間/100~300人
無料版の制限 最大60分/100人 最大60分/100人 最大40分/100人
生成AI機能 Gemini in Google Meet(自動メモ作成、会話の翻訳・要約など) Microsoft Copilot(要約、インサイト、メモなど※要アドオン追加) Zoom AI Companion(自動要約、アクション整理など)
セキュリティ管理の特徴 管理コンソールから組織全体の設定や会議を一括制御する「中央集権型」 社内IDやOffice 365の権限設定と一体となって情報を守る「インフラ統合型」 会議中の荒らしやトラブルをホストがその場で即座に排除・制御する「現場対応型」

※有料版の最大参加人数は、各ツールの契約プランによって異なります。

以下は、各ツールの代表的なプランにおける料金や機能を比較したものです。

項目 Google Workspace
Business Standard
Microsoft 365
Business Standard
Zoom Workplace
Pro
参考料金
(ユーザー/月)
¥1,600 ¥2,098 (税別) 約¥2,180(USD 14.16相当/1ドル¥154換算)
会議時間の上限 最大24時間 最大30時間 最大30時間
最大参加人数 最大150人 最大300人 100人
主な会議機能 録画、Q&A、アンケート、ブレイクアウトルーム、リアルタイム共同編集など レコーディング、文字起こし、ライブキャプション(自動字幕)、ポーリング(リアルタイム投票)など クラウド録画、ブレイクアウトルーム、アンケート、注釈機能、ホワイトボード、Canvasなど
AI機能 Gemini in Google Meet Copilot (アドオン追加が必要) Zoom AI Companion
クラウドストレージ 2TB / ユーザー(共有プール) 1TB / ユーザー 10GB / ユーザー
アプリ連携 Google ドキュメント等からの直接参加 Word, Excel, PowerPointなどのデスクトップ版アプリが付属 カレンダー・スケジューラー連携など

※ 価格や機能は2026年9月時点のものです。一部の機能においては制限がある場合があります。また、価格は変動する可能性があるため、導入の際は必ず各社公式ホームページの最新情報をご確認ください。

いずれのツールも多機能なWeb会議を提供していますが、ビジネスにおいて長期的・効率的に利用するうえでは、メールやカレンダー、ファイル共有などの他の業務ツールとどのように連携するかが重要な判断基準となります。

Google Meet・Zoom・Teamsの特徴と選び方(適した企業)

比較表を踏まえ、各ツールの特徴と最適な選び方を解説します。Web会議ツールを選ぶ際は、単体の機能面だけでなく、「社外とのやり取りが多い」「既存のOffice製品を多用している」「メールやストレージも含めてコスト削減を目指している」など、自社の解決したい課題や現在の社内環境に合わせて判断することが大切です。以下は、各ツールの強みと向いている企業をわかりやすくまとめたものです。機能やメリットなど詳細については後述します。

  Google Meet Microsoft Teams Zoom
強み ・インストール不要のブラウザ完結動作
・Google Workspace(カレンダー、Gemini等)とのシームレスな一元管理
・WordやExcelなどOffice製品との高度な連携
・チャット基盤上でのスムーズなドキュメント共同編集
・アカウント不要のワンクリック参加や通信の安定性
・強固なウェビナー進行管理機能
向いている企業 Web会議・メール・ストレージなどの業務ツールを統合し、管理工数とトータルコストを削減したい企業 すでに全社でMicrosoft 365を導入しており、既存のOffice環境や業務フローをそのまま活かしたい企業 不特定多数の社外ゲストとの商談や、オンラインセミナー(ウェビナー)を頻繁に開催する企業

Google Meet:管理工数を削減できるブラウザ完結ツール

Google Meetは、専用アプリをインストールする必要がなく、パソコンのブラウザ上で軽快に動作するWeb会議ツールです。Google カレンダーや Gmail、Google ドライブなどとシームレスに連携しており、カレンダーの予定作成と同時に会議用URLが自動発行されるため、日程調整から会議開催までの手間を大幅に削減できます。

さらに、生成AI「Gemini」を活用することで、会議メモの自動作成や翻訳が可能になるほか、録画データもGoogle ドライブに自動保存されるため、議事録作成の負担を大幅に軽減します。Web会議、ビジネスメール、クラウドストレージなどのあらゆる業務ツールを一つのグループウェアに一元化し、管理工数とコストを最小化したい中小企業に最適なツールです。

Microsoft Teams:Office連携に優れた統合型ツール

Microsoft Teamsは、Microsoft 365のチャット基盤をベースとした統合型のコミュニケーションツールです。最大の強みは、WordやExcel、PowerPointといった使い慣れたOffice製品とのシームレスな連携にあります。チャット画面やチームの共有スペースから直接ファイルを開き、メンバー同士で共同編集を行いながら、そのままスムーズにWeb会議へ移行することができます。

すでに全社でMicrosoft 365を導入している企業であれば、追加の費用や新たなツールを導入する手間をかけずにWeb会議機能を利用できます。社内のドキュメント管理や既存のチャットベースの業務フローをそのまま活かしつつ、高度なセキュリティ環境下でコラボレーションを深めたい組織に適した選択肢です。

Zoom:ウェビナー進行やリアルタイム管理に優れた会議特化型ツール

Zoomは、直感的な操作性と充実した進行管理機能を持つWeb会議ツールとして広く普及しています。社外のゲストであっても、主催者が発行した会議用URLを共有するだけで簡単に招待して参加させることができます。

最大の特徴は、大規模なウェビナーや不特定多数が参加するオンラインイベントを安全に運営できる強固な進行管理機能にあります。主催者(ホスト)は、参加者のミュート、画面共有権限の制限、待機室への移動、さらにはトラブル時の「強制退出」までをリアルタイムで確実にコントロールでき、社外向けの商談やセミナーを円滑に進める上で高い信頼性を誇ります。

そのため、顧客向けのオンラインセミナーを頻繁に開催する企業や、社外パートナー・顧客との商談・イベントなど、外部とのやり取りが多い企業に適しています。

ツール一元化によるトータルコスト削減効果

Web会議ツールの選定において、単体の機能や料金だけを比較して導入を決めてしまうと、思わぬ課題が生じることがあります。特にITリソースが不足しがちな中小企業においては、Web会議ツール、法人用メール、ファイルストレージなどをそれぞれ別のサービスで個別に契約していると、コストの増大やアカウント管理の煩雑さを招きます。 ここでは、Web会議ツール単体での契約を避け、これらを一つのグループウェアに集約することで得られるトータルコストの最適化について、Google Workspaceを一例に挙げて解説します。

Web会議ツールの単体契約で発生する「二重契約」の注意点

ツールを部門ごとにバラバラに導入し、それぞれ単体で契約していると「二重契約」というムダが発生します。たとえば、全社でメールシステムを契約しているにもかかわらず、営業部はWeb会議のためにZoomを有料契約し、開発部は別のチャットツールを契約するといった状況です。これは経営層から見れば、不要なライセンス費用の増大を意味します。

さらに、情シス担当者から見れば、従業員の入退社時に複数のシステムでライセンスの追加や削除を行わなければならず、管理作業が非常に煩雑になります。退職者のアクセス権限が特定のツールに残り続けると、情報漏洩などの深刻なセキュリティリスクにもつながります。ツール乱立によるこれらの課題を防ぐためには、中小企業においてシステムを一元管理することが不可欠です。

【50名規模】Google Workspace一元化のコスト削減試算

従業員50名規模の中小企業を想定し、Web会議・メール・ストレージなど個別契約しているシステムをGoogle Workspaceへ一本化した場合のコスト削減効果を試算してみましょう。なお、個別契約の各ツールは一般的な相場で計算しています。

【50名規模】ツール個別契約とGoogle Workspace一元化のコスト比較(税抜)

  個別契約(Web会議+メール+ストレージ) Google Workspace一元化( Business Standardの場合)
1ユーザーあたりの月額 約 ¥3,000〜¥4,000 ¥1,600(※年払い換算)
50名での月額コスト 約 ¥150,000〜¥200,000 ¥80,000
50名での年間コスト 約 ¥1,800,000〜¥2,400,000 ¥960,000
年間の削減効果 約84万〜144万円の削減

システムを一元化することは、単なるツール費用の削減にとどまりません。Google Meetと他機能のシームレスな連携により業務効率化や生産性の向上という大きなメリットをもたらします。

たとえば、Google カレンダーで会議を設定すると同時にGoogle MeetのURLが自動発行され、会議中にGoogle ドキュメントで共同編集した議事録が、カレンダーの予定に自動で紐づいて保存されます。このように、異なるアプリ間での連携がスムーズに行われるため、「あの会議のURLはどこだっけ?」「議事録の最新版はどれ?」といった情報探索やアプリを切り替える無駄な時間が排除されます。

また、すべてのファイルや録画データがGoogle ドライブに集約されることで、強力な検索機能を活用でき、必要な情報へ即座にアクセスできるようになります。結果として、コミュニケーションの遅延が防がれ、チーム全体での意思決定スピードと生産性向上が見込めます。

ツール導入・切り替えを失敗しないためのコツ

ツールの選定が終わっても、実際に導入や切り替えを行うフェーズで課題が発生することは珍しくありません。IT専任者がいない企業でもスムーズに運用を定着させるためには、段階的なステップを踏むことが重要です。導入後の社内の混乱を防ぐための現場視点のアドバイスやノウハウを解説します。

セキュリティポリシーとアクセス権限の確認

新しいツールを導入する際、事前にクリアしておくべきなのがセキュリティのチェックポイントです。IT専任者が不在の中小企業では見落とされがちですが、情報漏えいを防ぐためには運用上の具体的なルール作りが欠かせません。

たとえば、Web会議の録画データはどこに保存し、誰が閲覧できるのかというルールを定める必要があります。また、社外ゲストが会議に参加した際のアクセス権限の制限や、社内の共有フォルダを外部へ誤って共有しないための権限設定など、細かな項目の確認が必要です。

Google Workspaceのようなグループウェアであれば、管理コンソールからこれらのアクセス権限を一括で制御できるため、不慮の情報漏洩リスクを最小限に抑えられます。いずれにせよ、自社のセキュリティポリシーに合わせた設定を事前に行うことが、安全な運用の第一歩となります。

スムーズな移行に向けた社内ルールの整備

社内に新しいツールを浸透させ、現場の混乱を防ぐためには、具体的な移行手順とルールの整備が必要です。すべての業務をいきなり新しいツールへ移行するのではなく、既存ツールとの併用期間を適切に設定し、段階的に切り替えることをおすすめします。

また、従業員が迷わず使えるように、基本操作や社内ルールをまとめた分かりやすいマニュアルを整備しておくことも効果的です。さらに、各部署にITに明るい推進リーダーを配置し、一次的な質問窓口として機能してもらうことで、管理部門の負担を減らしながら定着を促すことができます。

自社に最適なWeb会議ツールで業務効率化を

Web会議ツールの選定は、単なる「単体機能の優劣」だけで決めるべきではありません。長期的な視点に立ち、会社全体のトータルコスト削減や生産性向上、そして情報システム担当者の管理工数軽減を見据えて判断することが重要です。特にリソースが限られている中小企業においては、Web会議をはじめ、メールやファイルストレージなどをグループウェアへ統合することが、業務効率化およびDX推進の最短ルートとなります。自社の課題や働き方に合わせた最適なツールを選び、安全で生産性の高い環境を構築していきましょう。

▼Google WorkspaceとMicrosoft365の違いを知りたい方はこちら