Google Workspace で実現する現場の負担軽減。 全員「工場長レベルの技術力」を活かすデジタル化へ。
概要
医療機器等の精密部品切削加工を行っている 株式会社 西軽精機 は、加工担当者がすべての工程を一人で担うことができ、「全員が工場長」と評価されるほど高い技術力を持った企業です。同社では、使用していたタブレット端末が古くなり、チャットアプリが使用できなくなるという課題をきっかけに Google Workspace を導入。今回は生産管理課 土屋博明 様に Google Workspace 導入時の課題から導入支援サービスの効果、今後の展望についてお話を伺いました。
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課題 |
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決め手 |
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導入効果 |
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連絡ツールが使えない!タブレットの老朽化をきっかけに Google Workspace を導入

(株式会社 西軽精機 外観)
―Google Workspace 導入のきっかけや、導入前の課題を教えてください。
土屋様:きっかけは、社内で使用していたタブレット端末とチャットアプリの問題でした。 LINE WORKS を使用していましたが、タブレットが古くなったことでアプリの更新に対応できず、アプリ自体が使用できなくなる事態に。LINE WORKS は、従業員全員への連絡に使用していたので、すこし困った状況になりました。そこで代替案を探していたところ、社長から Google Workspace の提案があり、連絡ツールとしてだけでなく、より幅広い活用ができる可能性を感じ、導入を検討し始めた次第です。
―Google Workspace 導入プロジェクトのチームについて教えてください。
土屋様:導入プロジェクトは、各部門から導入に協力的なメンバーと自分との計 4 名のチームで進めました。メンバー全員が IT やシステムの専門家ではなく、また Google Workspace をほぼ使ったことがない状態でした。知識もほぼなかったので、「どんなことができるのだろう?」と基本的なところから模索し、Google Workspace を使っていく中で「こんなこともできるのか!」とその利便性を実感していきました。
導入支援サービス利用の決め手は初期設定とユーザートレーニング

(生産管理課 土屋博明 様)
―Google Workspace 導入支援サービスを利用した背景と決め手をお聞かせください。
土屋様:自分たちだけで通常の業務と並行して初期設定や導入を進めるとなると、とても時間が足りないと思っていました。また、私たち自身に十分な知識がない中で、従業員に対して適切な説明や教育を行うことは難しいと判断したことがサービス利用の背景にあります。
利用の決め手としては、やはり「初期設定を任せられること」と「ユーザートレーニング」が含まれていた点が大きいです。特にトレーニングについては、自分たちでは使い方の説明ができないので、「プロに教えてもらうのがいいよね」と社長と話していました。
―「初期設定が任せられる」という点が決め手になったとのことですが、支援を受ける中で「任せてよかった」と思ったポイントはありますか?
土屋様:そうですね。ドメインのDNS設定など専門的な部分の設定は非常に助かりました。「ドメインとは何か?」というレベルでしたので。自分たちで調べて設定するということもできたのかもしれませんが、さすがに全部を調べてというのはちょっと無理だなと思いました。その点、プロにお任せしたことで「すぐに使える状態」に設定してもらえたのは助かりました。
―導入支援サービスを利用してどのような効果を得られましたか?
土屋様:導入後のサポート体制としては、チャットで質問できる環境は非常に役立ちました。電話だとちょっと気が引けてしまうようなことでも、チャットであれば画面のキャプチャを貼り付けて「この画面のここはどうすればいい?」という質問が可能に。しかも、メールよりも見やすいので、気軽さもありましたね。質問を投げて、自分の業務を進めている間に質問への回答を得られたので、効率的に不明点を解消できました。
―Google Workspace 導入支援サービスはどのような会社におすすめですか?
土屋様:当社のように、社内に専任のエンジニアや IT 担当者がいない企業には絶対におすすめです。本来の業務に加え、導入作業を兼務するのは非常に負担が大きく、どちらも中途半端になってしまいます。専任担当者を置くのが難しい企業こそ、プロの支援を受けてスムーズに導入を進めるべきだと思います。
Google カレンダーで社長の予定を見える化。ドライブの検索活用で業務効率化も
―現在、Google Workspace をどのように活用されていますか?
土屋様:基本的には Google Chat を全従業員への連絡手段として使用し、Google カレンダーで社長や会社のスケジュールを共有しています。特に社長の予定は今までホワイトボードに書いてあり、それを見逃して「あれ?社長、今日いないな…」という行き違いが起きていました。社長の予定を総務に電話して確認することもしばしばありましたが、Google カレンダーで見える化できるようになったので、総務への電話はなくなりましたね。
―Google Chat や Google カレンダー以外のアプリも活用していますか?
土屋様:生成 AI Gemini を積極的に活用して業務アプリの内製化を進めています。たとえば、有給休暇の計算アプリや、在庫管理のための棚卸し入力アプリなど。私はプログラミングの知識がほとんどなかったのですが、Gemini に指示を出してコードを書いてもらい、作成を進めています。
業種柄 FAX もまだまだ現役です。そのため、紙で送付される注文書を写真に撮ったり、PDF 化したりして Gemini に読み込ませ、必要な情報を Google スプレッドシートに自動入力させる仕組みなども構築しています。
また NotebookLM の活用も始めています。現在は技術検討会の内容をアップロードし、加工方法のデータや技術情報の検索に活用。チャットボットのような使い方をしています。そして、現在進行形ではありますが、就業規則を全社員で作成中です。こちらもでき次第、NotebookLM にアップロードし、活用していく予定です。
―Gemini を用いたアプリ開発で大切にしていることはありますか?
土屋様:アプリを作るときは現場の声を聞いて開発を行います。その声を受けて、Gemini で叩き台を作り、みんなに使ってもらって、改善・改良を繰り返す。Gemini を使えば改良も簡単ですからね。現場のアイデアをいいとこ取りするような開発を心がけています。ちなみに、先程お話しした棚卸し入力アプリは、総務から「こういうのできる?」と聞かれたことをきっかけに生まれました。
あと現場では、パソコンではなくタブレットを使用しているのですが、タブレットだと GAS がうまく作動しないときがありました。そこで WEB アプリなら安定して作動するのではと考え、アプリ開発に取り組み始めたという経緯もあります。
―Google Workspace を導入した成果を感じるポイントを教えてください。
土屋様:最も成果を感じているのは Google ドライブの検索性の高さです。以前は共有フォルダの階層を辿ってファイルを探していましたが、今はキーワード検索で欲しいデータに一発で辿り着けるようになりました。時々、マイドライブで作成したのか、共有ドライブで作成したのかを忘れてしまうファイルがありますが、それらもすべて検索でヒットするので重宝しています。
―ファイル検索にかかる時間は、どれくらい短縮されたと感じますか?
土屋様:データを探すのにかかる時間は、以前の 20〜30 %程度に短縮された感覚があります。特に品質保証部門が検査表やミルシート(鋼材検査証明書)などのデータをドライブに入れておいてくれるので、担当者に聞きに行かなくても各自がすぐに検索して取り出せるようになりました。ドライブの検索性の高さは、大幅な業務効率化につながっています。

(西軽精機 が製造してる部品)
「ボタン 1 つで仕事が終わる」ことを目指して。デジタル化で実現する企業理念
―今後、Google Workspace を活用して取り組みたいこと・展望を教えてください。
土屋様:現場にはまだ手書きの記録や FAX での注文など、アナログな業務が多く残っています。まずはこれらをデジタル化し、Google Workspace にデータを集約させていきたいです。
目指しているのは「ボタン 1 つで仕事が終わる」状態です。「現場は負担だと思っていないけれど、実はデジタル化で楽になる作業」がたくさんあります。Gemini を活用してアプリ開発を進め、こうした小さな負担を一つひとつ潰していくことで生産性を高め、企業理念である「自分と、自分に関わるすべての人を幸せにする」ことにつなげていきたいと考えています。
会社紹介
| 会社名 | 株式会社 西軽精機 |
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| 事業内容 | 医療機器等の精密部品切削加工 |
| 従業員数 | 50 名以下(2026年1月現在) |
| 企業概要 | NC 複合自動旋盤による、医療機器、産業用機器部品の製造をする長野県のメーカー。加工担当者は「全員が工場長」と評されるほど高い技術力と品質保証を保持している。「幸せ経営」を掲げ、「人を大切にする会社」を実践。その取り組みが評価され、2025 年には「第 15 回 日本でいちばん大切にしたい会社 審査委員会特別賞」を受賞。 |
※記事の内容は取材当時のものです。
